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無断欠勤・副業疑いの公務員に退職金1000万円 大阪市役所が懲戒免職にしなかった理由とは

2017年01月13日 23時18分 JST | 更新 2017年01月15日 23時56分 JST
LFO62 via Getty Images
10,000 yen bills.

無断欠勤したまま音信不通になり、禁止されている副業をしていた疑いがある元大阪市職員の男性に対し、市が退職金1000万円を支給していたと朝日新聞デジタルなどが報じた。

市の条例では、正当な理由なく21日以上の無断欠勤を続けた職員は懲戒免職となり、退職金は支給されない。さらに、男性には公務員の副業禁止規定に違反してクラブ経営に関わっていた疑いがもたれている。

なぜ退職金が支払われることになったのか。

ハフィントンポストの取材に答えた大阪市人事課の担当者によると、元職員の男性は2015年1月から無断欠勤になり、行方がわからなくなった。男性とは連絡が取れず「なぜ無断欠勤をしたのか」という理由が確認できなかったため、懲戒免職ではなく退職金の受け取りが可能な分限免職処分にしたという。さらに差し止めという形で、元職員への退職金の支払いは保留にしていた。

男性の免職から1年以上が過ぎた2016年6月、依然として行方不明のままだった男性が、副業をしていた疑いが浮上した。元職員にホステスとして雇用されていたという女性らが、肩代わりしていたクラブのテナント料や、未払いだった賃金計150万円を男性の退職金から弁済するよう求め、市を訴えたからだ。大阪地裁は2016年11月、女性らの訴えを認め、市に債権差し押さえ命令を出した。

市はこれを受けて差し止めを解除し、元職員に退職金を支払うことを決定した。2017年1月、退職金のうち約150万円が女性らに支払われ、残りの850万円は法務局に供託された。法務局に供託された残りの退職金は、男性に受け取る権利がある。

■市長は再検討を指示

担当者は「裁判を通じて男性が女性らの雇用主だったと判明したが、在職中も女性らを雇用する関係にあった(=副業をしていた)事実は確認できなかった」と話す。このため男性は懲戒免職処分にならなかった。

大阪市の吉村洋文市長は1月12日の記者会見で、元職員の解雇に「懲戒免職」の事由があるか再検討するよう担当部署に指示したと発表した。男性が在職中に副業禁止規定に違反していたことが確認できれば、退職金の返納を男性に命じることができるため、市はこれから検討に入るという。