Buzzfeedそっくりのパクリサイト出現⇒「許せない」ネットで批判⇒一瞬で閉鎖

土曜日の昼下がり、悶々とした思いが残る、一瞬の出来事だった。

2月4日の午前、あるサイトに注意するよう呼びかける投稿がネット上を駆け巡った。

ほかにも複数の警告が出ていたが、どこも基本的には「餌を与えないで」とURLは貼られていない。一体どんなサイトなんだろうと、検索して飛んでみた。

「ファクトチェック」をうたっているが、中身は民進党や沖縄県の翁長雄志知事、「ニュース女子」問題でBPOに人権侵害の申し立てをした在日コリアンの辛淑玉さんらを「ネットの声」と称して批判コメントを並べ、難民の受け入れを制限したアメリカのトランプ大統領の大統領令を擁護する。内容や手法は無数にある「まとめサイト」と同じで新味がない。

それにしてもサイトデザインが、あそこにそっくりだ。

サイトデザインを丸パクリしておきながら、こんなこともうたっている。

いやいや、こんな免責事項を書いたって、法律で免責されるわけじゃないから。

ドメイン名登録情報検索サービスで検索すると、登録者名は「山田太郎」、連絡窓口と住所、電話番号は、東京都渋谷区にあるドメイン名登録情報の代行サービスになっていた。法的責任の追及を逃れるため、個人情報を隠して登録しているのだろう。

登録されたのは2016年10月7日。アメリカ大統領選で、ドナルド・トランプ氏(現大統領)ら候補者の発言の真偽を検証するため、アメリカの報道各社が始めた「ファクトチェック」が日本で話題になり始めた頃だ。本家とも言える、ペンシルベニア大学アネンバーグ公共政策センターの「FactCheck.org」が有名だが、まったく関係ありそうにない。

そんなことを調べながらサイトに載っていた記事をいくつか閲覧していた4日正午過ぎ、突然、画面が真っ黒になった。

ほどなくして画面は真っ白になり「404」の数字が表示された。

Twitterのアカウントもあった。フォロワーは約100人。こちらも、ほぼ時を同じくして閉鎖された。

フェイクニュースやデマサイトの目的は、アクセスを集中させてGoogleなどのネットワーク広告を回し、収入を得ることだと言われる。このサイトの運営者もそういうことを目的にサイトを立ち上げたが、批判を受けて一瞬で撤退したということだろうか?

連絡を取ってみようかと思った矢先に、連絡を取る手段がなくなってしまった。土曜日の昼下がり、一瞬の出来事だった。

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