マダガスカルは危機的な食糧危機にさらされている

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マダガスカルは数年前から干ばつと栄養不足に苦しんできた。しかし気候変動の影響で、この地域の異常気象は深刻化し、食料不足を引き起こした。

収穫の多い年があっても、マダガスカルには飢餓が蔓延している。この国では人口の90%以上が貧困線(それ以下の収入では最低限度の生活も維持できないと考えられる統計上の境界線)を下回る生活を強いられ、子供の約半数は慢性的な栄養失調や発育不良が見られる。

3年連続で起きた深刻な干ばつ、広範囲にわたる不作でマダガスカルは「大惨事」の危機にあると国連が警告している。

複数の機関によると、マダガスカル南部では人口の半数以上にあたる約85万人が現在「警告を発する」レベルの飢餓に直面している。この地域では20%以上の世帯が食糧危機に瀕している。

「この人たちは食糧危機に瀕しています」と、国連世界食糧計画(WFP)のクリス・ニコイ地域局長は述べた。「多くの人は野生の果物以外に食べるものがありません。私たちは今、命を救うために共に行動しなければなりません」

マダガスカルで聞いた話は希望のないものばかりだった。子供たちは食べ物や水を探すために学校から引っ張り出され、3世帯に1世帯は生きるための「最終手段」として物乞いをしたり土地を売っている。また10世帯に4世帯は、栽培用に保存していた大事な種子をやむなく食べて生き延びているため、次の植え付けの時期には何も残らない。

「私が出会った女性は、道端に生えている赤いサボテンの実以外赤ちゃんに食べさせるものがないと言いました」とWFPのアーサリン・カズン事務局長は最も被害が深刻な地域を数カ所訪ねた後に語った。

赤いサボテンの実は重い便秘を引き起こすと言われているが、ニュースメディア「インター・プレス・サービス(IPS)」によると、数千人のマダガスカルの子供たちが野生の果物だけを食べて生活している。

「こんな飢えは経験したことがありません」と、4人の子供を抱える地元の農家ラソアナンデアサナ・エミリエンヌさんはIPSに語った。「私たちは1日1日を精一杯生きています。今度いつ雨が降るかは誰にも分かりませんから」

マダガスカルは3年続けて不作と水不足に悩まされた。中東カタールの衛星テレビ局「アルジャジーラ」によると、3月まで次の収穫がないという。


2015年3月4日、マダガスカル南部の医療センターで赤ちゃんの体重を測る母親。GETTY IMAGES

WFPは国連食糧農業機関とユニセフと共に、食糧の運搬やマダガスカルの飢えた地域を支援するため、1億4000万ドル(約146億円)以上が必要だと述べた。この費用は20万人の妊婦、授乳期間中の母親、5歳以下の子供の栄養不良の治療などに充てられる。

カズン氏は「極めて憂慮すべき状況です」と述べた。「私たちが目にしている飢えや栄養不良は、3年間収穫が壊滅的な状態だったことが原因です。必要な資金を受け取り、手遅れになる前に対処しなければなりません」

特に強力なエルニーニョ現象によって悪化している気候変動の影響で乾燥状態が悪化し、作物の生産数は減っている。これはマダガスカルだけではなく、アフリカ南部全域の問題だ。マラウイ、ナミビア、ボツワナ、ジンバブエ、レソト、南アフリカなどの国では、現在推定1400万人が干ばつによる飢えに苦しんでいる。

「アフリカでもっとひどい干ばつが起きると言われ始めています」と人道支援組織ワールド・ビジョンの責任者ベアトリス・ムワンギ氏は2016年初め、ガーディアン紙に語った。「昔は10年に1度大規模な干ばつが起こりました。それが5年に1度になり、今の傾向を見ると3〜5年に1度になるかもしれません。だから私たちが危機的状況に置かれているのは、間違いありません」

ハフィントンポストUS版より翻訳・加筆しました。

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