「AKB48は多様性のグループ」スパイス・ガールズ生みの親が日本人スターをプロデュース

日本人は世界のポップグループで通用するか。
Robert Sebree

人気アーティストの「スパイス・ガールズ」のプロデューサーとして知られるサイモン・フラー氏が、世界11カ国の男女から選抜されるポップグループを結成する。イギリス、アメリカ、中国、韓国のほか、日本からも16歳から19歳の若者を選び、グループに加えるという。

グループ名は「NOW UNITED(「今こそ一緒に」などの意)」。アメリカのトランプ大統領の誕生やイギリスの「EU離脱」などが起きた2016年。国籍や政治観の違いをめぐる争いが浮かび上がって世の中の「分断」が指摘されるなか、国も人種も違うメンバーが集まるグループが生まれることは、意義がありそうだ。

1次審査は2月19日までにメールで、写真やパフォーマンス動画などを送信する形で行われる。選ばれた人が2次審査に進み、来日するサイモン・フラー氏の直接の審査を受ける。最終候補者として選ばれた2〜3人がアメリカで最後の審査を受ける。歌唱力のほか、ダンス能力も重視するという。グループは2017年後半にデビューする予定だ。(詳細はサイト参照)。

フラー氏は、XIX EntertainmentのCEOをつとめ、スパイスガールズのほか、アメリカでテレビ放映された人気オーディション番組「アメリカン・アイドル」をプロデュースするなど世界のヒットメーカーとして知られる。

(グループのオフィシャルイメージ写真 Robert Sebree )

NOW UNITEDの企画運営を担当するヨンタ・タイウォーさんはハフィントンポストの取材に対して、「日本はJ-POP という独自のカルチャーを生んできた。AKB48などのグループ音楽も盛んで、中心メンバー以外も活躍するなど多様性を大事にしてきた。そうしたユニークさなど、日本の音楽文化を発信できる人に来てほしい」と語った。

軌道にのれば、メンバーの入れ替えも検討する。「世界で通用する日本人スターが次々とうまれるサイクルをつくりたい」と話す。

日本人が世界の音楽シーンで目立つのは難しく、「スキヤキ・ソング」として今でも知られる坂本九の「上を向いて歩こう」など成功例は少ない。最近は、PPAPで有名になったピコ太郎の事例があるが、「ネタ」として消費された面もある。

正統派のダンスと歌唱力で世界に認められる、新しいタイプの日本人スターが生まれる可能性がある。

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