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「マンモスを2年以内に再生できる」と表明 絶滅動物の復活に批判の声も

2017年02月19日 15時13分 JST | 更新 2017年02月19日 15時16分 JST
Science Photo Library - LEONELLO CALVETTI via Getty Images
Woolly mammoths. Computer artwork of woolly mammoths (Mammuthus primigenius) and bison (Bison bison) in a snow-covered field.

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ハーバード大学のジョージ・チャーチ教授は2月16日、ガーディアンに「最終氷期に絶滅したマンモスのある形状を今後2年で蘇らせることができる」と語った。目標はマンモスとそれに最も近い現存する近縁種「アジアゾウ」の胎芽を作ることだ。

チャーチ教授は「私たちの目標はゾウとマンモスのハイブリッド胚を作ることです。実際はマンモスの形質を持つゾウのような動物になるでしょう」と、ガーディアンに語った。

チャーチ教授は2016年、ハフィントンポストUS版に「ツンドラの凍土に保存されたマンモスのDNAを採取し、それをアジアゾウのゲノムに組み込んで作る」と説明した。最も近い種同士なので、現代に両方が存在したとしても繁殖していけると、チャーチ教授は語った。

このプロジェクトには多くの批判がある。たとえば自然保護活動家は「脱絶滅」という考え方を「ギミック」と呼び、現存する種を保護する努力から注意をそらすものだと述べている。一方チャーチ氏は、この取り組みによって、絶滅に瀕したアジアゾウを遺伝子操作でもっと寒さに適応できるようにし、暮らせる場所を増やすことで保護する数を増やせると話している。

チャーチ教授は2016年、ハフィントンポストUS版のインタビューで「私はこの動物を耐寒性のあるアジアゾウと呼んでいます」と述べた。

チャーチ氏は、ロシアとカナダのツンドラに生息するハイブリッド生物を想定していると述べ、その存在で気候変動の影響を食い止めることができると主張した。チャーチ氏は科学雑誌『サイエンティフィック・アメリカン』に次のように寄稿した。

マンモスは以下の方法でその地域の寒さを保つことができる。 (a)マンモスは枯草を食べるため、春の草に太陽光が届くようになり、深い根の腐敗を防げる。(b)マンモスが太陽光を吸収する木々を倒し、反射光が増える。(c)マンモスは覆っている雪をかきわけるので、凍った空気が土に浸透する。また密猟者が北極のマンモスを標的にする可能性は、アフリカゾウに比べてずっと低いと思われる。

チャーチ教授が率いる研究チームは、ハイブリッド動物を人工子宮で育てようと考えている。生きたメスのゾウを使うと倫理的に問題があるためだ。しかし人工子宮には深刻な欠陥があると心配する声もある。

マンチェスター大学のマシュー・コブ教授は「チャーチ教授のチームは胎芽を『人工子宮』で育てる計画をしていますが、それは控えめに言っても野心的なものです。そこで生まれた動物は、誕生前の母親との一切の交流が奪われてしまいます」と、ガーディアンに語った。

ハフィントンポストUS版より翻訳・加筆しました。

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マンモス

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