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「返礼品競争から降りる」 所沢市がふるさと納税で方針

2017年02月20日 23時29分 JST
埼玉県所沢市

埼玉県所沢市は2月20日、ふるさと納税をした人に送る返礼品を4月から取りやめることを決めた。市はハフィントンポストの取材に対し、「本来の趣旨から逸脱したお得な返礼品の競争から降りる」と理由を説明。寄付自体は今後も受け付ける。

同市は、2008年度にふるさと納税の受け付けを開始。百貨店の「そごう・西武」と提携し、15年12月から返礼品の送付を始めた。地元メーカー製の望遠鏡や地元で採れた食産品など、53種類の中から送っている

2015年度は、378件の寄付があり、約3800万円が集まった。返礼品の開始以前と比べて大幅に増えた。一方で、市内在住者が他の自治体に寄付することで、同市に納める所得税などの一部が控除される。控除額がふるさと納税で得た寄付額を大きく上回り、税収としては赤字だったという。

藤本正人市長が20日の記者会見で、「返礼品を得るのが目的化している。基本理念は否定しないが、今後は事業や企画を絞って応援してもらえるように工夫したい」と述べたと、朝日新聞デジタルが報じた

寄付金の使い道は、従来通り教育や福祉など7つの事業に活用する。返礼品は当初、寄付をした市内在住者にも送っていたが、16年4月からは市外在住者のみを対象にした。

ふるさと納税をめぐっては、返礼品目当てで寄付する人も多く、それに応じて各自治体が寄付金を集めるため、返礼品の競争が加熱。巨額のふるさと納税が集まる佐賀県上峰町では、町議の議会日の交通費などに充てる議案が提出されるなど、制度の主旨や是非について議論が起きている。

朝日新聞デジタルによると、返礼品を取りやめる例は珍しく、京都府長岡京市が2016年9月に返礼品をやめている。

ハフィントンポストは21日、同市に電話取材した。担当者は返礼品の廃止について「お得な返礼品を得るための競争から降り、故郷や自治体を応援したいという制度本来の運用に戻す」と説明。ふるさと納税の税収赤字については、「人口が多い都市では、ある程度仕方がない。返礼品をやめる理由ではない」と否定した。


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