10歳の女の子から大人たちへ「私も苦しかったんだ。だから知って欲しい、トランスジェンダーのこと」

レベッカは8歳の時に、本当の自分として生き始めた。

2月最後の週末、10歳のレベッカはトランスジェンダーの生徒を守ろうと呼びかけるデモに参加した。

デモは「トランスジェンダーの子供たちは、生物学的な性別ではなく、自分が認識している性別(心の性別)に応じた公共のトイレを使ってもいい」というオバマ政権が作ったガイドラインを、トランプ大統領が撤回すると発表したことに抗議するために行われた。

レベッカが「私は、メディアが警告している恐ろしいトランスジェンダーです」と書かれたプラカードを持っている写真は、大勢の人たちにシェアされた。

(JAMIE BRUESEHOFF)

レベッカの母親ジェイミー・ブルーソフさんによると、レベッカが本当の自分として生き始めたのは8歳の時だ。

当時レベッカは、生物学的に男の子として生まれたことが原因となって、軽い不安障害と重度のうつ病だったという。

「わずか7歳で、レベッカはとても危険な状態に置かれていました。素晴らしい専門家に助けてもらい、さらに知識を身につけることで、私たちはこの子が男の子ではなく女の子だと気付きました」と、ジェイミーさんはハフィントンポストUS版に語った。

(JAMIE BRUESEHOFF)

現在10歳の幸せな女の子として生きるレベッカは、自分と同じ立場の子供たちがどんな苦しみを抱えているのかを理解してもらうために、自分の経験を伝えている。

彼女が大人たちに知って欲しいのは、トランスジェンダーの子供たちが必要としているのは大人から間違っていると言われることではなく、保護とサポートなのだということだ。

母親のジェイミーさんは、家族や地域、学校から大きなサポートを受けているレベッカは幸運だが、すべてのトランスジェンダーの子供たちが同じように幸運ではないだろう、と話す。

「トランスジェンダーの若者たちは、うつ病や不安、そして高い自殺率などの危険にさらされています。それは、彼らに問題があるからではありません。問題があるのは社会です。

研究によると、彼らを危険な状態から彼らを救うのは、周りからのサポートなんです。家庭や学校、コミュニティーからサポートされている生徒たちは、サポートされていない生徒たちと、全く違う経験をしています。全ての子供が、安全な環境で、敬意を払われながら教育を受ける権利があります。トランスジェンダーの権利は人権なのです」

(JAMIE BRUESEHOFF)

トランスジェンダーの子供たちが、本当の自分として生きることを阻んでいるのは、トランスジェンダーに一度も会ったことがない人ではないか、とジェイミーさんは考えている。トランスジェンダーに共感し、理解してもらうため、レベッカのことを社会にオープンにし、彼女の経験を世界に伝えている。

「周りの人たちからサポートされているレベッカは、とても幸運です。彼女は女の子として、社会に受け入れられました。しかし、全ての子供がレベッカのような幸運な状況にはいるわけではありません。

私たちは大人は、一番弱い立場にある子供たちのために闘い続けなければいけません。性別や肌の色、宗教、移民であることが壁となって社会に馴染めない子供たちは、危険な状態にいます。彼らの勇気ある美しい声に、耳を傾けなければいけません」

ハフィントンポストUS版に掲載された記事を翻訳しました。

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