「保育園落ちた」悲劇を繰り返さない保育の多様性、どう実現する? #フリーランスが保活に思うこと

保活の大変さや、保育の多様性の必要性、その実現の方法などについて会場を交えて話し合った。

フリーランスという働き方を選ぶ人が増えてきた。しかし、自由な働き方を選択したはずの人がぶつかる、問題の1つに「保活」がある。子供が誕生すれば、どこかに預けなければ働き続けることは難しいが、保育園入所では、フルタイムで勤務する会社員に比べて、様々な面でより困難な状況にあるという。

ハフィントンポストでは3月1日、都内で「プロフェッショナル&パラレルキャリア フリーランス協会」との共催で「フリーランスの保活」について考えるイベント「#フリーランスが保活に思うこと」を開催。フリーランスの人の保活の問題点や解決策について、ゲストを招いたトークセッションとワークショップで考えた。

ゲストは特定社会保険労務士で5児の母、認可外保育園の経営をする菊地加奈子氏、片付け収納アドバイザーで小学1年の長男がいる新倉暁子氏、ライフスタイルジャーナリストで1歳の長女がいる吉野ユリ子氏の3人。

ハフィントンポスト編集長の竹下隆一郎の司会で、「フリーの保活の大変さ」や、保育の多様性の必要性、その実現の方法などについて会場を交えて話し合った。

(写真左から)吉野さん、新倉さん、菊地さん、竹下

■フリーランスで保活することの大変さ

トークセッションでは、フリーランスの保活について、「会社員と同等の時間働いている」ことを証明する難しさが話題に挙がった。証明する手続きの煩雑さに加えて、女性のフリーランスワーカーは、妊娠・出産時に、仕事を減らすことがほとんどだからだ。

取材や打ち合わせ、撮影のためにほとんど外で仕事をしているという吉野さん。1歳になった長女の保活に出産前から取り組み、1年間の認可外(認証)保育園通園を経て、2017年の春からようやく認可保育園へ通えることになったという。

保活では、スケジュール帳、仕事の成果物として署名が入った記事、その記事に対する収入を証明する振込みの証明書などを関連付けて整理した資料を作成し、20例ほど提出。しかし、証明作業自体は必要なものと理解できると考えている。

一方で、吉野さんの長女は2月生まれ。出産直前まで仕事をし、出産直後が保育園申請のタイミングだった幸運から、2016年度の申請では「直近の仕事状況」として、出産前と同じく「会社員と同等の時間働いている」ことを証明することができた。また、2017年度の申請では出産前と同等に戻った仕事状況を報告することができた。

だが実際には、出産のタイミングで仕事は休んでいる。「産前・産後で半年ぐらい、失業のような状態。出産時期があと半年遅くて、『今の時点の勤務状況を報告せよ』と言われていたら、すごく少ない。今年も保活には失敗していたかもしれない」と話す。

会場内からの発言でも、「つわりがひどくて出産前の半年ぐらいは仕事を中断しており、出産後も半年ぐらい仕事をしなかった。今からどう保活したらいいのかを悩んでいる。今後、仕事がもう一度増えると、どうやって理解してもらえばいいか」という声があった。

これに対し、専業主婦を経て第3子の出産1カ月前に社労士試験に合格した菊地さんは、保活に成功した経験を話した。

私はゼロからだったので、社労士試験の合格証書を提出したり、今後の収入見込みということでウナギのぼりのグラフを出したりして、『今後は働きます、稼ぎますよ』と何とかアピールして、無事に保育園に入ることができました。

■保活で終わりじゃない、学童保育待機問題もある。だから...

また、新倉さんは、小学校1年生の長男が通っている学童保育が、定員オーバーのため2017年度以降入れなくなってしまったという「学童の待機児童」問題に、現在直面していると語った。

留守番ができる子はそのまま家にいるし、私立学童や、区立小学校によっては「放課後遊び」という仕組みがあって、そちらで対応します、という連絡も受けました。でも、去年の春から学童に行き始めて、ようやく秋ぐらいから好きになって行ってくれた学童なのに4月からまた行けなくなっちゃうのか...という残念さがあります。

保活の問題は、実は学童にも続いている問題。みんなが保活を自分ごととして捉えなくてはいけない。だから私も保活は終わっているけれど、何かの力になればと思って今日来ました。難しいところもあるけれど、皆が払っている税金が使われているのだから、本当は皆の問題。そうすれば自然と政治にも興味がでるのではないでしょうか。

■保育の多様性が必要ではないか

フリーランスという新しい働き方に対応するため、保育の形も多様であるべきではないか。ゲストスピーカーからはそうした意見が多く挙がった。

第4子の出産後、自宅近くで認可外保育園の経営を始めた菊地さんは、「フリーランスという自由な働き方に対して、保育園だけが画一的なのはおかしい。もっと保育のあり方も自由に」とその意図を語る。

フルタイムじゃないと認可保育園に入れない。だから、そこまで仕事ばかりしたいわけじゃないけどフルタイムで働く、という人が非常に多い。週に何日かは自分で子供をみたいという人がいてもいい。子供との時間も作りつつ、仕事をする、そんな柔軟なあり方もいいと思う。

一方、吉野さんは、「突発的に仕事を頼まれることがある」というフリーランスという仕事のあり方に対応した保育の必要性について語った。

土日に突然の仕事が入った時は、一時預かりサービスを利用します。でも、仕事を発注してくれるクライアントさんは平日と同じ感覚でいたりする。念のため、仕事の予定より広めに一時預かりを予約していても、前日に突然、時間が変更になったりもする。そんな時は『もうダメだ』ってなってしまうこともあります。

■保育の多様性、どう実現する?コミュニケーションの提案

保育の多様性を一体どのように実現するのか?菊地さんは、保育園と働く親とのコミュニケーションが大切と提案する。

保育は聖域化していて「保育ってこういうものだ」というのがありすぎる。今は、コワーキングスペースの中に保育の場があったり、少しずつ預かり方の多様性も出始めている。働く人たちと、保育がもう少し結びついて、一緒に考えていけるといいなと思う。

私の所は企業内保育なので、常にどんなお母さんお父さんが、どんな働き方をしているか、ということを保育士と働くお母さんが一緒に考えている。そこが認可保育園にはまずない考え方。ちょっとぐらい子どもが熱を出したりしても親を呼び出さないとか、逆に、中断しても大丈夫な時間もあるというのを保育士がわかっている。今までの保育を少し視点を変えてみようとしてくれるのでお互いに話し合う機会をつくっていける。

一方、吉野さんは民間サービスのさらなる参入が必要と語る。

フリーランスか会社員かではなく、会社員でもサービス業などいろんな時間帯で働いている方がいます。自治体や政府ができることは、民間のサービスの充実を促すことだと思います。一定の規制やルールのもとで、今の仕組みに問題を感じている人や、解決しようとした人たちが考えた保育のシステムが増えるといいと思う。配送業務も郵便だけでなく民間業者に門戸が開かれて色々なサービスができました。何も認可保育園に入ることだけにこだわらなくてもいいと思う。

新倉さんも同様に以下のように語った。

政府が保育所を増やすというだけでなく、もっと民間サービスが参入しやすい、もっと柔らかい制度に作り変えていくのがいいと思う。

■クライアントや周囲とのコミュニケーション

一方、ゲストの菊地さん、吉野さんは、子供を仕事先に連れて行った経験についても語った。ここでも浮かび上がったのは仕事の相手とのコミュニケーションのあり方だ。

菊地さんは、以下のように語る。

子供を抱っこして行ったりもしました。嫌な顔をされたこともありますが、少しずつ「菊地さんといえば子供連れてくるよね」と認識してもらいました。アピールと思われてもいい。どんどんアピールしていく。ベビーベッドを会議室に置いておくとか、そういう会社がどんどん増えてもいいと思う。

また、吉野さんも勇気を持ってアピールし、仕事の相手ともお互いに認め合うことの必要性について語った。

熱を出して預けられない時とか、取材先にも何度か連れて行きました。裏方の仕事なので、女優さんとかメインの人が目の前にいて「裏方のあなたがなんで問題を抱えてくるんだ?」とか思われているのかな、という気持ちもあった。でも、もう仕方ない。社会の問題にしてしまおうと。これは私の子じゃなくて、日本の社会の問題だ、と。それで、「この人に仕事を頼むのはやめよう」と思った人は今のところいないみたいですが。

もしもそれで仕事頼まないという人がいたら、そういう主義の人と仕事をしないための試練なのかなと思おう、とか。自分が踏み石になって世の中がサステナブルになっていければいい。淡々と、現実を伝えていければなと思う。

というのは、自分にまだ子供がいなかった頃に、海外出張のお仕事を、小さい子がいる女性のカメラマンに頼んだことがあります。子供のいる人といない人で仕事のやり方が変わるとか、私が想像すら出来ていなかった頃。なかなか返事が来なかった挙句に、「吉野さんは、子供持って働く女の人の気持ちわかってない!」とキレられたことがあったんです。

今思えば、「子供がいて調整が難しいので返事には時間かかります」とか、最初から言ってくれればよかったのになーって思います。その人がキレる瞬間まで言われなかったので、全然わからなかった。

だから、こっちも構えすぎず、被害者意識だったりとかを変に持たずに、お互いに、「こういう現実ですよねー」という感じで、落ち着いてやっていければいいと思います。

イベントには企業の人事担当者らも参加していた。ワークショップでの発表内容としても、以下のような発言があった。

「子連れで打ち合わせに来てもいいですか?」とか、企業側としても打診してもらえれば「OKですよ」と言えることがある。でもフリーランス側は「言えない」と思っている。お互い黙っているから言い出せない、ということがある、もうちょっと気軽に頼んでいい。関係性もあるが、「いいですか」「いいですよ」と言える雰囲気づくりができれば。

■会場からは「お金の問題」指摘も

会場からは、「保育の多様性」という理想像に対して、個人として向き合う現実の難しさについての指摘する声もあった。

あるフリーライターの女性は、「ハコの制限はあるから、民間参入で保育の多様性が必要、という方向性はわかる。でも、現状で認可保育所にはサービスの安定性や、料金が安いという利点がある。民間サービスは認可保育所に比べて高い。フリーで仕事が安定してない中で、そこまでの料金を払えないという方は多いと思う。自分の未来への投資と考えればいいのか?」と質問。

これに対して吉野さんは、参入した民間企業が保育サービスを単独ではなく付随事業として行うというアイデアを提案した。

例えば私の通っているネイルサロンは系列の託児施設があって、ネイルしてる間そこで一時間500円で預かってくれる、とかそういうサービスがあったりする。

そういう感じで、クライアントがたくさんいる企業は、打ち合わせの時にクライアントのお子さんを預かれるという事業があったりとか。例えば、携帯電話の会社が「ポイントを貯めれば子供預かりますサービス」をするだとか。そういうビジネスもできるのでは、と企業の方にも訴えたい。

また、心構えとしては以下のようにも話した。

投資してもリターンがあるとは限らないし、仕事によっては保育料の方が高くなる日もある、私も結構悩むときもあります。でもこの一個の仕事のために預けてると考えるんじゃなくて、子供にお金使うことが日本という社会の未来への投資だ、いう考え方で。一番大事な投資は未来の社会への投資だと、そういう視点に立つようにしています。

■ゼロ歳で預けるのは「かわいそう?」

会場からは、「『0歳児は今しかないからそばにいてあげないと』と言われ、自分の仕事を精一杯やりたい気持ちと、子供のそばにいれないということのバランスで悩んでいる」という質問が寄せられた。

これに対し、5児の母の菊地さんは、出産のたびに考えがガラッと変わったという経験を話した。

一人目の時は専業主婦でした。「なんでお母さんが見ないの?」と思っていました。でも3人目のときは、(出産直前に社労士資格を取得し)「バリバリキャリアウーマンになってやる」と思っていました。180度考え方が変わりました。

4人目の時は、産み終わって病室ですぐ働くぐらい。その後でバランスって大事だなと思うようになりました。女性の身体の問題とか、母乳で育てる良さを感じたりとか。どんな働き方、生活しても女性の身体の作りはかわらない。そこは、「働いているからどうだ」とか、「子供はちゃんと育つよ」とか、色々周りは言ってくれるけど、バランスってすごく大事。

そういう風に考えが落ち着いたのは5人目。私の考えは最終的に「極端は良くない」ということ。「自分は何をしたいのか?どんな働き方をして、この子とどう向き合うか?」そう思った時に、私は母乳だと思いました。「母乳じゃなきゃダメ」ってわけでは決してありませんが。

母乳だと子供とのコミュニケーションの時間が決まっている。密着する授乳時間でスキンシップをして、それ以外の時間は仕事に集中しようとか。遠くに出張する時は連れて行こうとか、自分の中で軸を決めて。

それを、保育士さんにもわかってもらって配慮してもらっている。自分の保育園だからってわけではなく、たとえ認可保育園でも、お母さんから相談して話し合ってもいいと思う。いかに保育士さんとコミュニケーションをとるかで、働き方も子どもの環境も変わってくると思うので。楽しんでほしいと思います。

■突然の熱で保育園から呼び出し、どう対応する?

また、保活に無事成功し、保育園に無事預けられても、子供が熱を出せば「迎えに来て」と呼び出されることは頻繁に発生する。しかし、個人で仕事を請け負うフリーランスには、代わりに仕事を引き継いでくれる職場の同僚はいない。会場からはゲストの3人に対して「どう乗り切った?」という質問も。これに3人は以下のように答えた。

菊地さん

今は夫もフリーランスなので、ここだけはダメというところをカレンダーで共有しています。私の場合は保育園の職員もいるし、色んな人を頼る。とはいえ、過去には病気になった子供を車の中で待たせながら、泣きながら仕事するという綱渡りもあった。失敗談もあります。

新倉さん

基本的には病児保育を使いますが、朝バタバタで予約できないということや、埋まってることもあります。どうしても外せない時は、誰か預かってくれる人がいないか、人を頼った記憶もあります。もう最終的にはがんばって予防するしかない。小学生になるとだんだん強くなるので、何とか頑張れると思います。

吉野さん

私も娘が朝から発熱した時は病児保育に電話します。多くは5人待ちといった状況になりますが...。預けている最中での急な呼び出しは、ベビーシッター会社に頼みます。でも「いつでも行きます」というような高級シッター会社は会員の申し込みが殺到していて、一年待っても会員になれないというような状況です。そうではない会社で、4〜5社登録しています。あとはSNSで呼びかける。友達に来てもらって、2時間見てもらうということもありました。私が頼まれたらやろうと思って、人の力を借りてます。

■ワークショップでの提言

ワークショップではグループごとに話し合った、フリーランスが保活をする上での課題と解決策のアイディアを発表した。

<グループ6>

【課題】

預けたら多様な働き方ができない、ポイント制で争いが生じる、保活を終えた人がこの問題に関与しなくなりがち、などたくさん。

【解決策】

0から6歳の子が全員保育園に入るようになるように。「小学校に入れない子はいないのにどうして?」

<グループ5>

【課題】

多様化がポイント。フリーランスの仕事ぶりへの理解が社会で進んでいない。だからその実態に合わせた保育の多様化も進まない。優先順位が下になりがちで、保活で正社員と公平なポイントがつかない。

【解決策】

例えば1日3時間とか、月火水だけとか、細切れの保育をできるように。「フリーランス向け」はおこがましいかもしれないが、多様化した制度を導入してもらえると、安心してフリーランスも保活できる。保育の多様化、保育制度の多様化が必要。

<グループ4>

【課題】

たくさん。

【解決】

フリーであることをもっとうまく利用して助け合うコミュニティができたらと思う。赤ちゃんの頃は「保育士とかプロに見てもらわないとダメ」と思っていたが、ある程度大きくなると近所の人とか友達に預けるのも可能。自分の代わりがいないことを必要以上に不安に思う必要ない。不安だから「保活保活!」と躍起になってしまう。保活だけでなく、例えば自分の体調が悪い時は、作業をお願いすることも可能になる。フリーランス協会のような組織で、職種別・エリア別でご近所づきあいみたいな助け合うコミュニティができたら、殺伐とした社会が優しい感じになるのではないか。

<グループ3>

【課題】

全く同じ仕事をしているにもかかわらず、雇用形態がフルタイムの正社員か、フリーか、パートかなどで、有利・不利の違いが生まれてしまう。就労の証明の難しさもあり、個別に役所とコミュニケーションをとらないと認めてもらえないのが現状。

【解決】

フリーランス本人だけでなく、発注者にそれぞれサインしてもらうような就労証明の仕方があればいい。育休は、フリーランス協会のようなところが掛け金を出し合った育休給付や共済などの仕組みで解決していけると思う。

<グループ2>

【課題】

なぜ認可に入れたいかというと予算の問題。働き方に合わせて預け方を選べるような認可外の保育園は費用が高くなってしまう。質にかかわらず認可外というだけで漠然と高くなっている。

【解決】

今、認可保育園に注がれている補助金を、保育の供給者ではなく需要者である家庭にバウチャーとして配布。補助金がなければ総じて認可保育園の金額は高くなるが、その分バウチャーを使用できるという仕組み。その上でどのような保育園を選ぶかを決めるのは家庭。シッターに使うのもOKにする。そうすれば、サービス同士が競い合い、市場の原理が働いて、保育の質ももっと上がっていくんじゃないか?

<グループ1>

【課題】新しい働き方にあったシステム自体が存在しない。「フリーだから自由でしょ」などと理解されない。保育のシステムが会社員向けに固定化されている。⇒【解決】民間サービスを使った時に補助金がでるとか、急に預けられるサービスがもっと増えると良い。

【課題】情報にバラツキがある。フリーランス特有のロールモデルが少ないため、これから何が問題になるのか自分でわかってないのは怖い。⇒【解決】メディアや、自治体からも発信してほしい。

【課題】フリーランスでも育休がほしい。休みがないことも問題だが国民保険だと出産手当金がないというお金の問題もある。⇒【解決】夫が会社員であれば夫が育休を。そういう「裏技」もある。

これに対して、ゲストからは以下のコメントがあった。

菊地さん

今、保育園にゼロ歳児で預けている人は全体のわずか12.5%。3人に対して保育士が1人必要ということを考えても、皆が保育園に入るというのは、現実的には難しく、発想の切り替えが絶対に必要だと思う。保育の柔軟性は大事だと思う。

一方で、フリーランスの方たちが低い報酬で使い倒されているという現実もある。「旦那さん働いているからこのぐらいでいいね」という値段。地に足をつけて自分でちゃんと稼いで保育費を捻出する。「国が保育園作ってよ」だけではなく、フリーランスという道を選んだなら、成果物の単価をどう上げる?という努力もお互いしていくことが必要。自立した保育を目指していきましょう。

新倉さん

「コミュニティづくり」という提言に共感した。コミュニティが希薄な世の中だから、情報も入手しづらい。コミュニティを上手に作って利用していくのは最も大事で、簡単に私達が今できることだと思いました。制度としていいなと思ったのはバウチャー制度。保育園というハコを増やすのはとても大変。バウチャーで家庭に配って、その先の預け方は多様化し、シッターに預けてもいいし保育園でもいい、自己判断というのが、良いのではないかなと私は思いました。

吉野さん

今のシステムをちゃんと利用できるように、フリーランスの人自体が新しいシステムを構築するのも大事。社会皆で考えたい問題。1つの制度を作れば皆が平等に救うことをできるかというと、そうではない可能性もある。ずっと過渡期になると思う。会社員でもテレワーク推進の流れもあり、常に世の中、労働環境は変化している。その中で子育て環境をどうするか、皆で考えるのが良いと思う。自分でもこの機会に考えることができ、とても嬉しく思う。

フリーランス協会・共同代表理事の平田麻莉さんは「フリーランス協会は、フリーランスのプラットフォームとして、オープンで緩やかなつながりを作ることを目指している。職種・エリアごとにコミュニティを作って、そこで出会った信頼できる人と子供を預け合ったり、仕事を融通し合ったりという互助の形を生み出したい。産休育休に代わるような共済も検討している。今日はせっかく素晴らしいアイディアが出たので、国に対して提言をしていくことも考えたい。」と話している。

また、フリーランス協会では、フリーランスで働き保活経験のある方を対象にアンケートも実施しており、回答を募っている。今後の提言などに活用する予定という。

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