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2017年03月24日 15時33分 JST | 更新 2017年03月24日 15時34分 JST

「ゴーサッチ氏の最高裁判事任命でフィリバスターを仕掛ける」民主党首脳が表明

MANDEL NGAN via Getty Images
Neil Gorsuch testifies before the Senate Judiciary Committee on his nomination to be an associate justice of the US Supreme Court during a hearing in the Hart Senate Office Building in Washington, DC on March 22, 2017. / AFP PHOTO / Mandel Ngan (Photo credit should read MANDEL NGAN/AFP/Getty Images)

チャック・シューマー民主党上院院内総務は3月23日、ドナルド・トランプ大統領が最高裁判事に指名したニール・ゴーサッチ氏の承認に反対票を投じると声明で発表した。さらに、民主党はゴーサッチ氏の承認に対して、上院定員の5分の3に当たる60票を得ることを要求することになると述べた。

これは、長時間演説で議事進行を遅らせるフィリバスターを行う意志を示したことになる。上院は共和党52議席、民主党48議席で共和党が過半数を占めるが、フィリバスターを打ち切るためには、上院の全議員の5分の3(60議席)以上の同意でクローチャー(討議終結決議)を行う必要がある。このため、ゴーサッチ氏承認のためには民主党から賛成票8票が必要になる。

または、60票で承認という上院の規則を変更する方法もある。下級審裁判所の判事については2013年に規則変更し単純過半数(51票)の賛成票で承認されるが、最高裁判事については変更されていない。

トランプ大統領は2月1日、共和党の上院議会首脳のミッチ・マコーネル上院院内総務に、連邦最高裁判所判事に指名したニール・ゴーサッチ氏を承認するために、単純過半数の51票で承認されるよう、上院の規則変更を求めると語った。

上院の規則変更は最後の選択肢を意味する「核オプション」と呼ばれ、議会では長年共和・民主両党ともこの手段に踏み切ることを躊躇していた。

上院の規則変更は、将来の大統領指名候補に大きな影響を残す可能性がある。指名の承認に、圧倒的多数の60票ではなく、単純過半数の51票へと規則を変更することは、将来さらに極端なイデオロギーをもつ候補者の指名を可能にしかねない。

チャック・シューマー「熟慮を重ねた結果、ニール・ゴーサッチ判事の最高裁判事任命には賛同できないとの結論に至った」

ゴーサッチ判事が任命されるためには、クローチャーを通過させる必要があるし、以前から述べている通り、承認を得るためには60の賛成票が必要になる。私は反対票を投じる。

水面下で上院共和党の首脳ミッチ・マコーネル院内総務との取引を模索している民主党議員もいる。案として、ゴーサッチ判事の承認は信任投票とし(過半数の賛成だけで承認可能にある)、その代わり共和党側が地裁、巡回裁判所判事の指名承認をする時には60票の獲得要件を復活させる、というものがある。

しかし民主党首脳はこういった交渉に加わっていない。シューマー院内総務も23日の声明で、自分はそういった取引には一切関与しないとの立場を明らかにした。

ゴーサッチ判事の承認についてシューマー院内総務が態度を表明すると、他の民主党議員も次々と自らの見解を明らかにした。ボブ・ケイシー上院議員は会見で、ゴーサッチ判事の承認に反対すると明言した。ケイシー氏は2018年の中間選挙で改選を迎える民主党議員10人のうちの1人だ。

以前からゴーサッチ判事の任命に反対を表明していた民主党上院議員は、エリザベス・ウォーレン氏、ジェフ・マークリー氏、コリー・ブッカー氏、カーステン・ギリブランド氏などがいる。

シューマー院内総務はかねてより、民主党はトランプ大統領が最高裁判事に指名する人物が「非主流派」なら、承認を阻止すると言っている。現在連邦控訴裁判事を務めるゴーサッチ氏は認めていない。労働者の権利に関する訴訟で雇用主側に有利な判決を出したからだ。民主党がさらに問題としているのは、トランプ大統領が指名した経緯だ。ゴーサッチ氏を推薦したのは、保守系のシンクタンク「ヘリテージ財団」と、同じく保守系の法律家団体「フェデラリスト協会」だ。

ホワイトハウスのショーン・スパイサー報道官は23日の定例会見で、シューマー院内総務がゴーサッチ氏の任命を阻止するため、議会運営規則に沿った戦略を行使すると明言していることを批判した。最高裁判事の任命で、フィリバスターが使われるのは極めて異例だ。

「シューマー院内総務の声明は、非常に遺憾だ。大昔とは違い、最高裁判事の承認には反対しないという伝統を上院は守ってきたからだ。アメリカ国民が辟易している党利党略そのものだ」と、スパイサー報道官は語った。

スパイサー報道官によると、トランプ大統領はゴーサッチ氏の任命で共和党のマコーネル院内総務と協議していないという。しかしトランプ大統領が医療保険制度改革(オバマケア)の代替法案について、共和党との交渉に決着をつけるにあたり、マコーネル院内総務と接触するのではないかという予測がでている。

ハフィントンポストUS版より翻訳・加筆しました。

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