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トランプ大統領、避妊や中絶を支援する医療団体への助成停止へ

2017年04月14日 22時25分 JST | 更新 2017年04月14日 22時25分 JST
Jonathan Ernst / Reuters
U.S. President Donald Trump listens during a joint news conference with NATO Secretary General Jens Stoltenberg hold in the East Room at the White House in Washington, U.S., April 12, 2017. REUTERS/Jonathan Ernst

アメリカのドナルド・トランプ大統領は4月13日、「プランド・ペアレントフッド」(家族計画連盟)など、避妊薬の処方や人工妊娠中絶手術などを提供する医療団体への資金補助を停止する許可を各州に与える法案に署名した。

家族計画連盟をはじめとする医療サービス団体への資金援助の停止は、医療の提供主体が「サービスの受益者に効果的な処置を施す能力」を欠いている場合を除き、オバマ政権が2016年に制定した保健福祉省の規則によって禁じられていたが、今回の決議によってこの規則が覆される。

76年に成立した「ハイド修正条項」により、連邦の予算を中絶の経費として使用することは禁じられている。にもかかわらず、各州政府は今回の法案により、中絶を提供しているからという理由で、医療サービス団体から連邦の家族計画助成金を引き上げることができる。

3月下旬に行われた上院の採決では賛否が同数となった。均衡を破るために上院議長を兼任するマイク・ペンス副大統領が賛成票を投じ、僅差で承認した。スーザン・コリンズ氏、リサ・マーカウスキー氏の2人の共和党議員は離反し、承認反対に票を投じた。

コリンズ議員は投票後、「もし真剣に中絶件数を減らしたいと考えているなら、一番いい方法は、家族計画をより広く普及させ、手の届きやすいものにすることです」と語った。

リチャード・ニクソン大統領が1970年に制定した医療プログラム「家族計画プログラム法(タイトルX)」は、避妊、パップスメア(子宮頸がん検査)などの予防医療を助成するものだ。プログラムは低所得のアメリカ国民400万人に利用されており、この数は保険未加入人口のおよそ半分にあたる。家族計画連盟はタイトルXに基づいて年間7000万ドル(約76億円)の助成を受け、プログラム利用者全体のおよそ3分の1にあたる1500万人に医療を提供している。

タイトルXに基づいて交付される補助金を中絶に使用することは禁じられている。家族計画連盟に中絶処置を希望する女性は、自費で経費を支払わなければならない。しかしそれでも、共和党議員のほとんどは家族計画連盟に公的資金を交付することに反対している。

「納税者がこの国の堕胎産業への資金援助を強制されることなど、あってはならない」と、上下両院で決議承認に賛成票を投じた共和党のジョニ・エルンスト上院議員とダイアン・ブラック下院議員は、保守系の新聞「ワシントン・エグザミナー」に連名で論説を寄稿した。「そして、家族計画連盟のような、人間の生命を明らかに軽視している団体の活動費の支払いが納税者に強制されるべきではない」

家族計画連盟に対するトランプ氏の姿勢は複雑だ。というのも、娘のイヴァンカ・トランプ氏は家族計画連盟を支持していると報じられているからだ。選挙中、トランプ氏は矛盾した見解を口にした。2016年2月、CNNの討論番組に出演したトランプ氏は「私はプロライフ(人工妊娠中絶の合法化に反対)派だから、資金援助は打ち切るつもりだ」と語ったが、「しかし、何百万人もの女性たちが家族計画連盟によって助けられている」とも言っている。

より最近では、トランプ氏は家族計画連盟にある交渉を持ちかけた。もし中絶支援を停止したら、政府は年5億5000万ドル(約597億円)の資金援助を続けるというものだ。家族計画連盟は、当然この申し出を断った。家族計画連盟のセシル・リチャーズ会長はニューヨークタイムズのインタビューに答え、「私たちを頼り、お金を支払っている女性たちを見捨てることは決してありません」と語った。

連邦議会の共和党議員たちは、家族計画連盟への助成を完全に停止する医療法案を成立させられなかった。しかしタイトルXの規則が覆されれば、医療団体が貧困層の患者を救う能力は著しく低下することになる。この動向は有権者には受け入れがたいようだ。有権者4人のうち3人が、家族計画連盟の助成に賛成している

家族計画連盟のドーン・ラグーンズ副会長は、「この法案が通過する見込みがほとんどなかったのには、わけがあります」と述べた。「医療サービスをますます利用しにくくしている政治家たちに、皆うんざりしているのです。沈黙は続かないでしょう」

ハフィントンポストUS版より翻訳・加筆しました。

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