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「きなことじいじ」のストーリー。一匹の猫がおじいちゃんの笑顔を取り戻した

2017年04月18日 00時05分 JST | 更新 2017年11月20日 15時03分 JST

写真家のデュポン洸子(Akiko DuPont)さんが、引き取り手のいなかった子猫のきなこを家に連れて帰ったのは2012年、デュポンさんが25歳の時だった。

家族に無断で連れてきたので、初めの1カ月は自分の部屋だけで飼っていたが、ある日部屋をのぞきにきた94歳のおじいちゃん「じいじ」が、きなこをみつけた。

じいじはこれまで猫を飼ったことがなく、どちらかと言えばアンチ猫派。そのじいじの目が、きなこをみつけた途端に輝いたという。

「その時の祖父の目のきらめきは一生忘れません。それを見て、これは撮り残さなければと思い、二人の記録を撮りはじめました」と、デュポンさんは当時を振り返る。

実はじいじは、2009年に身体をこわして入院して以来、頑固さに拍車がかかり、時々寂しそうな表情をみせるようになっていた。

ちょっぴり頑固者だけれど、博識で、我慢強く、誠実。愛情深くて誰に対しても優しいじいじが大好きだったデュポンさんは、そんなじいじの変化を心配していた。

しかし「アンチ猫派」だったじいじは、それから毎日デュポンさんの部屋にきなこの様子を覗きにくるようになった。初めはこわがって逃げ回っていたきなこも、次第にじいじに近寄っていくようになったという。

そしてある日、きなこが部屋にいないことに気が付いたデュポンさん。慌てて探しにいくと、じいじに嬉しそうに抱かれていた。

きなことじいじは、かけがえのない親友になったのだ。

じいじの日課は、新聞の切り抜き。気に入った記事をスクラップブックに貼付けるじいじにきなこは近寄り、かまってくれといわんばかりに、作業を邪魔する。

邪魔されたくないじいじとかまってほしいきなこ。毎回喧嘩になるが、結局最後はじいじは切り抜きに戻り、きなこは横で寝るそうだ。そんな親友同士の毎日を、デュポンさんはカメラに収めてきた。

ペンと爪の闘い

「頑固者で優しい祖父は、きなこにあってもやはりある程度は頑固です。しかし頻繁に笑うようになりました。家の中に親友(時に悪友)ができたかのように、たまにヒソヒソ話しかけては、満足そうに机に戻ってくる、もしくはテレビを見だします。

人間のご飯はあげちゃダメ!と母から言われているにもかかわらず、隠れて机の下に、魚の身を差し出しているところを私に見られるとニヤッとします。『ダチ』ができた祖父からは以前見え隠れしていた寂しさが徐々に薄れていきました」

「人間のご飯はあげちゃダメ!」と言われているけれど......

デュポンさんたち家族が不思議に思っていることがある。それはきなことじいじが、よく同じポーズでお昼寝をすること。

「おかしいね、不思議だね、仲良いね」とデュポンさんたちは家族で話しているそうだ。

同じポーズで昼寝

足まで......

大好きなじいじに再び訪れた幸せな日々は、家族全員を幸せで穏やかな気持ちにしてくれる。

「きなことじいじ」のストーリーを通して、たくさんの人にも暖かな気持ちを届けられたら、とデュポンさんは願い、一人と一匹の日々を記録している。

一緒に朝ご飯

こんな時もある

障子の裏で見守っているよ

昼下がり

Akiko DuPontウェブサイト:http://www.akiko-dupont.com/

Akiko DuPont Facebook

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