連絡途絶えた自衛隊機「LR2」、山中に墜落 乗員4人が全員死亡

北海道の函館空港付近を飛行中に行方が分からなくなっていた自衛隊の連絡偵察機「LR2」が5月16日、北斗市の山中で墜落しているのが見つかり、乗員4人の死亡が確認された。
時事通信社

北海道の函館空港付近を飛行中に行方が分からなくなった自衛隊の連絡偵察機「LR2」が5月16日、北斗市の山中で墜落しているのが見つかった。現場で乗員4人が発見され、全員死亡が確認された。

NHKニュースによると、死亡したのは機長の高宮城効1等陸尉(53)、副操縦士の柳田智徳3等陸佐(41)、整備員の岡谷隆正2等陸曹(42)、整備員の玉木宏伸3等陸曹(28)の4人。

4人が乗った「LR2」は15日正午前、緊急患者を搬送するため札幌市にある丘珠空港を出発し、函館空港に向かっていた。空港の西約30キロを飛行中、管制官との連絡が途絶えた直後、レーダーから機影が消え、行方が分からなくなった。

朝日新聞デジタルによると、自衛隊が約1700人態勢で捜索したところ、16日午前、北斗市の山中で、機体の一部を発見。防衛省は塗装などから、LR2と断定した。管制官との交信で、機体故障などの異常は伝えられず、遭難信号も発信されなかった。

墜落事故を受け、自衛隊トップの河野克俊統合幕僚長は臨時の記者会見を開き、「隊員4人を失ったことは痛恨の極み。原因については、今後、自衛隊の事故調査委員会を設置するので、その調査結果を待ちたい」などと述べた。

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