中谷美紀が性同一性障害を演じる 東野圭吾原作のドラマで主人公に起用

女優の中谷美紀が、「連続ドラマW 東野圭吾『片想い』」の役作りのために、筋力トレーニングを実施し、髪の毛をバッサリ15センチカットした。

東京国際映画祭での中谷美紀さん(2015年10月22日)

中谷美紀、髪15センチカットで性同一性障害を演じる

女優の中谷美紀が、今秋にWOWOWで放送される「連続ドラマW 東野圭吾『片想い』」(全6話)で主演を務めることがわかった。人気作家・東野圭吾氏が原作を手がける“ジェンダー”を題材にしたミステリー作品で、中谷は性同一性障害の主人公・美月役に起用された。役作りのため筋力トレーニングを実施し、髪の毛をバッサリ15センチカットした凛々しいビジュアルも公開。「男らしさを追求しつつも、美月のせりふにもある『どんなにあがいても本物にはなれない』という悲哀を表現できたらと思います」と力を込めている。

本作は、『宿命』『幻夜』『分身』『変身』『カッコウの卵は誰のもの』に続くWOWOW×東野圭吾作品の6作目。2017年夏、大学時代にともに汗を流したアメリカンフットボール部の仲間たちとの同窓会の帰りにエースQB(クオーターバック)西脇哲朗たちの前に現われたのは、元女子マネージャー日浦美月(中谷)だった。美月は性同一性障害で今は男として生きており、哲朗たちに「オレは、人を殺した」と衝撃の告白をする。

これまでにも様々な難役に挑んできた中谷だが、東野作品は初挑戦となり「諸手を挙げてというよりは、むしろ大変な役目を背負ってしまい、狼狽(ろうばい)しております」と心境を告白。撮影現場では美月が女性に恋する場面もあり「理沙子(美月が恋した女性)を熱い視線で見つめるうちに、もう女性に戻れなくなってしまうのではないかと、少々心配にはなりますが、素晴らしい映像とともに、展開の読めないスリリングなサスペンスをお届けします」と約束していた。

「中谷さんに断られたらこの企画は実現しなかった」という藤原麻知プロデューサーは「卓越した表現力、センシティブな演技、男性女性どちらからも愛されるスター性を持った女優であるということ。美月という複雑な主人公を演じられるのはこの人しかいないと、オファーしました」と絶大な信頼を寄せる。東野氏は「この役を引き受けてくださったというだけで、役者としての魂の強さを感じます。自由に、大胆に演じてくだされば、それが美月だと思います」と期待を込めている。

【関連記事】

▼関連の画像集が開きます▼

中谷美紀

東京国際映画祭2015 レッドカーペット


【※】スライドショーが表示されない場合は→こちら

注目記事