「太っている=醜い」とメッセージ?アニメ映画に批判相次ぐ。主演のクロエ・グレース・モレッツも激怒

アメリカ人女優のクロエ・グレース・モレッツが声優を務めた韓国のアニメーション映画「Red Shoes & the 7 Dwarfs(原題)」が物議を醸している。
Getty Images

アメリカ人女優クロエ・グレース・モレッツが声優を務めた韓国のアニメーション映画「Red Shoes & the 7 Dwarfs(原題)」の宣伝ポスターについて、「ぽっちゃりとした体型の女性を見下しているのでは」と批判の声が出ている。

映画は「白雪姫」をパロディにした作品で、公式サイトでは物語の設定について以下のように説明している。

プリンセスとして生まれてきた普通の女の子が主人公。彼女はセレブの社交界に馴染めない…、ドレスのサイズも。

彼女はありのままの自分でいたいが、おとぎ話の国は外見がすべてなので、他の人と同じ外見でいることを望まずにはいられない…。

問題となっているのは、同作の宣伝ポスターに描かれたイラストだ。長身でスリムな主人公と、背が低くてぽっちゃりとした主人公が描かれ、そこには「もしも白雪姫が美しくなく、7人の小人が小さくなかったら…」という言葉が添えられている。

プラスサイズモデル(大きいサイズのモデル)のテス・ホリデイはTwitterで5月31日、「(映画の)宣伝チームはどうしたらこの看板を許可できるんだろう。太っている=醜い、と若い子に伝えてもいいの?」と写真付きで投稿した。ツイートの中では、主演のクロエ・グレース・モレッツを名指しした。

このホリデイのツイートに対して、賛同する意見が相次いだ。一方で、「太っていることは健康ではない」といった批判的な意見もあり、賛否合わせて400以上のコメントがついた。(6/6日 13:00時点)

10代の娘の母親として、1人の女性として、これは信じがたいぐらい不愉快だ。

私は娘に5年間ずっと、全てのサイズが美しいと伝えてきたから、彼女はまともで、このことを考えられる人間に成長していると思う。

太っていることは健康ではないし、素晴らしい特徴として扱うべきではないと思う。私自身が太っていて言うけれども、ダイバーシティ信奉者なんてくそくらえだよね。

またクロエを責めるようなツイートだったことから、ホリデイに対し「クロエを責めるのはお門違いなのでは」といった意見もあがった。

クロエをなぜタグ付けする必要があるの?クロエが映画の宣伝の仕事をしてると思ってるの?

「Red Shoes & the 7 Dwarfs」のポスターに対し賛否の声が相次いでいることを受けて、クロエ・グレース・モレッツは同じく5月31日、自身のTwitterアカウントで「みなさんと同じように、驚き、とても怒りを感じています」とコメントを発表した。

今、全ての「Red Shoes」の宣伝を確認し、皆さんと同じように私も驚きと大きな怒りを感じています。これは私やチームの許可を取っていないものでした。

映画の製作者たちにはきちんとわかってもらいます。ただ、私が声優を担当したのは本当に素晴らしい作品で、みなさんには、作品全体を見てほしいです。

実際の物語は若い女性たちにとって勇気を与え、共感を呼ぶものです。表現が、私のコントロールを超えて誰かを傷つけてしまったことを申し訳ないと思っています。

アメリカのオンラインメディア・SALONによると、この看板と同じ言葉が入った予告編がオンラインで公開されていたが、現在は引き下げられているという。

公式サイトによると、同作は2018年に公開される予定。

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