"官邸の最高レベル"発言は「確認できなかった」と閣議決定 でも、新証言が出ている【加計問題】

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KAKUGI
時事通信社
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政府は6月6日、学校法人「加計学園」(岡山市)の獣医学部新設計画をめぐり、内閣府の担当者が文部科学省に「官邸の最高レベルが言っている」などと発言したとされる2016年9月26日の文部科学省と内閣府との打ち合わせについて、「確認できない」とする答弁書を閣議決定した。

■「加計問題」めぐり新資料や証言も これまでの経緯は?

加計学園の獣医学部新設をめぐっては、「総理のご意向」などと記された文書の存在を5月17日に朝日新聞デジタルが報道。これを受けて、菅義偉官房長官は同日の記者会見で「怪文書みたいな文書じゃないか。出どころも明確になっていない」と不快感を表明。文書の存在、信憑性そのものを否定した

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学校法人「加計学園」の愛媛県今治市での獣医学部新設に関する文書

文科省は5月19日、「存在を確認できなかった」とする調査結果を公表した。ところが、前川氏が朝日新聞デジタル(5月25日付)のインタビューに対し、文書の存在を認める証言をすると、野党からは再調査を求める声が強まった。

こうした動きについて、菅氏は記者会見で「地位に恋々としがみついていた」などと、強い口調で前川氏を批判。前川氏が「出会い系バー」に行ったことについても、「教育行政の最高の責任者がそうした店に出入りして、小遣いを渡すようなことは、到底考えられない」と非難した

こうした菅氏の発言に野党は反発。民進党の野田佳彦幹事長は「人格攻撃をするのが官房長官の仕事か。間違っている。大事なことは文書が本物なのかどうかのファクトだ」などと、菅氏を批判した

民進党は6月2日、内閣府の担当者が文科省に「官邸の最高レベルが言っている」などと発言したとされる2016年9月26日の打ち合わせ概要を記し、文科省内で送られたとされるメール文書を公表した

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2016年9月26日の内閣府と文科省の打ち合わせ概要を記し、文科省内で送られたとされる文書。民進党が公表。

5日にはNHKニュースが「総理のご意向」「官邸の最高レベル」などと記された文書の存在について、「共有フォルダーに一時、文書が保存されていたと現役職員が証言」と報じ、6日には朝日新聞デジタルが「省内の複数の部署で共有されていた」と現役職員が証言したと報じた。

共同通信も6日、「文書は高等教育局専門教育課が、上司への説明用に作成した」「総理の意向といった文言が記されているのを見て、文科省にとって面倒な案件だという認識があった」と文科省職員が話したことを報じた。

新たな資料や証言が出る中で、政府・文科省は「調査で文書の存在は確認できなかった」とする姿勢を堅持。文科省は「あまた出所不明のものがあるので、それについては再調査しない」としている

菅氏も6日の記者会見で、文書をめぐる証言について「文科省で検討した結果、文書の存否や内容の確認の調査を行う必要はないと判断している」と再調査をしない方針を改めて強調した上で、「いずれにしろ、文科省で考えるものと承知している」と発言した。

■加計学園の獣医学部新設計画」とは


加計学園」は1961年設立の学校法人で、学園理事長の加計孝太郎氏は安倍晋三首相の友人。

加計学園をめぐっては「国家戦略特区」の事業として、同学園が運営する「岡山理科大学」の獣医学部を、愛媛県今治市に設置することが1月に公募で認められた。2018年4月に予定通り開学すれば、52年ぶりの新設される獣医学部となる。

今治市は学校用地として16.8ヘクタールの土地(約36億円相当)を無償で譲渡。愛媛県と今治市が、合わせて上限96億円の建設費を補助する予定。文部科学省は、岡山理科大の獣医学部の設置を認可するか審査している。

民進党や共産党など野党は、加計学園が国家戦略特区で獣医学部の新設を異例の速さで認められた経緯を疑問視。「特別な便宜が図られたのではないか」と国会で追及している。

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