北朝鮮に拘束のアメリカ人元大学生が解放される。ボツリヌス中毒の疑い

北朝鮮に拘束されていたアメリカ人でオハイオ州出身のオットー・ワームビアさん(22歳)が解放された。6月13日、ワームビアさんが通っていたバージニア大が発表した。
U.S. student Otto Warmbier reacts at a news conference in this undated photo released by North Korea's Korean Central News Agency (KCNA) in Pyongyang February 29, 2016. The U.S. student held in North Korea since early January was detained for trying to steal an item bearing a propaganda slogan from his Pyongyang hotel and has confessed to
U.S. student Otto Warmbier reacts at a news conference in this undated photo released by North Korea's Korean Central News Agency (KCNA) in Pyongyang February 29, 2016. The U.S. student held in North Korea since early January was detained for trying to steal an item bearing a propaganda slogan from his Pyongyang hotel and has confessed to
KCNA KCNA / Reuters

北朝鮮に拘束されていたアメリカ人でオハイオ州出身のオットー・ワームビアさん(22歳)が解放された。6月13日、ワームビアさんが通っていたバージニア大が発表した。

バージニア大によると、ワームビアさんは2016年1月から17カ月間にわたって拘束されていたという。CNNによると、北朝鮮当局は、ワームビアさんが平壌のホテルで、壁に貼られた政治宣伝用の垂れ幕を盗もうとしたと主張。政権への敵対行為に当たるとして労働教化刑15年の判決を言い渡されていた。

ワームビアさんはその後、収容所で昏睡状態に陥っていたといい、ボツリヌス中毒にかかった可能性があるという。

ワームビアさんはすでに帰国しており、両親はCNNの取材に対し、「私たちと息子が北朝鮮から残忍な仕打ちを受け、恐怖に陥れられたことを世界中に知ってほしい」と話した。

一方、北朝鮮には13日、アメリカの元プロバスケットボール選手、デニス・ロッドマン氏(56歳)が到着。目的は不明だが、金正恩・朝鮮労働党委員長と関係がいいだけに、政治的な意図があるのではとの臆測が広がっていた。

北京の空港に到着したロッドマン氏=6月13日

アメリカのABCニュースによると、ロッドマン氏はワームビアさんの事件について「訪問の目的ではない」と関係を否定。「単に友人に会って楽しく過ごすためにやって来た」と語ったという。

北朝鮮はさらに3人のアメリカ人を拘束しており、安否が注目されている。

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