藤井聡太四段、無敗で28連勝の快挙「本当に苦しかった時があった」 記者会見で何を語った?

会見場に藤井四段が登場すると、報道陣からは凄まじい数のフラッシュが。途中、カメラのシャッターの音で藤井四段の声が聞き取りづらくなる場面もあった。
時事通信社

デビュー戦から無敗で公式戦28連勝を達成した最年少棋士の藤井聡太四段(14)が6月21日、対局後に記者会見した。

この日、藤井四段は「第67期王将戦」第1次予選で澤田真吾六段と対局。終盤の巧みな攻めで勝利し、公式戦連勝記録を歴代最多タイの28に伸ばした。


以下、藤井四段と報道陣との主なやりとり。

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――28連勝の歴代最多タイ記録。いまの気持ちは。

はい、そうですね。本当に、ここまで連勝できるとは夢にも思わなかったので。本当に運が良かったかなと。

――どんな気持ちで対局に臨んだか。

普段通りと思っていましたけど相手が前回苦戦してしまった澤田六段ということで、内容が良い将棋をと思い、気を引き締めました。

――これまでの28局を振りかえって、印象に残っている対局は。

そうですね。本当に途中苦しかった時があって。大橋(貴洸)四段との「新人王戦」、小林(裕士)七段との「王将戦」(一次予選)、澤田六段との「棋王戦」など、はっきり形成を悪くしてしまった。はっきり負けの局面もあったので、本当に連勝できたのは幸運だったと思っています。

――加藤一二三九段が昨日をもって引退したが。

加藤先生とはデビュー戦で対局して、多くのことを学ぶことができましたし、もう迫力のある対局姿が見れないかと思うと、自分としても一抹の寂しさがあります。

――次回への意気込みを。

次(26日)は竜王戦の決勝トーナメントという大きな舞台でもあり、また相手も強敵の増田(康宏)四段と言うことで、しっかり気を引き締めていい将棋ができるようにしたいと思います。

――棋士として中学3年生で先は長い。今後はどんな棋士になりたいか。

本当に幸運にも28連勝という結果を残すことができた。まだまだ実力が足りないと思っている。そういったところを直してもっと強くなれるよう精進したいです。

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会見に同席した師匠の杉本昌隆七段は対局を振り返り、「強すぎるなと思いました。すごい記録を成し遂げてくれたと思います」と述べた。

その上で、対局にあたっては「彼に技術の必要は全く必要ないので、遠くから見ているだけなんですが、いつもどおり落ち着いて指すように伝えました」と話した。

藤井四段との師弟関係について問われると、杉本七段は「あまり師弟という意識ではなく、同じく『強くなりたい者同士』という付き合い。これからも変わらないと思います」と語った。

日本将棋連盟広報課によると、藤井四段の次の対局は6月26日。「竜王戦」決勝トーナメントの初戦で増田康宏四段(19)と対戦する。30年ぶりの記録更新をかけた大一番に挑む。

■凄まじいフラッシュとシャッター音「藤井四段の声が聞こえない」「かわいそう」

午後5時45分ごろ会見場に藤井四段が登場すると、報道陣からは凄まじい数のフラッシュが。会見途中、カメラのシャッターの音で藤井四段の声が聞き取りづらくなる場面があった。

会見はNHKや民法各局、インターネットテレビ局「Abema TV」などで生中継されたが、Twitter上では「フラッシュの音うるさくて藤井四段の声聞こえないよ」といった声や、「あんなにフラッシュ焚かれて体調悪くなったりしないのだろうか」「『フラッシュの点滅にご注意ください』と画面の端に出てるけど、そのフラッシュ攻撃をもろくらってる藤井くん」と、藤井四段を心配する声があがった。

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