「サーカスで動物禁止法」ラトビアで成立 旧ソ連諸国で初 世界でも続々

ラトビア国会(1院制、定数100)で6月15日、サーカスなどの興行で動物を使うことを禁じる改正法が成立した。ラトビア公共放送が報じた。
Tiger jumping through a burning ring
Tiger jumping through a burning ring
miriamw4ll via Getty Images

ラトビア国会(1院制、定数100)で6月15日、サーカスなどの興行で動物を使うことを禁じる改正法が成立した。ラトビア公共放送が報じた。

サーカスで動物に芸をさせることを禁ずる動きは世界的な流れになっており、旧ソ連圏諸国では初の禁止となる。ロシアを始め、旧ソ連圏ではサーカスは人気だが、一方で、動物愛護を訴える人たちも増えており、ラトビアの決定が影響を与えそうだ。

ラトビア公共放送によると、54人が改正法案に賛成、可決されたという。反対は4人、残りは棄権だった。一部動物を禁止対象から外す案も検討されたが、認められなかったという。

改正法は7月1日から施行される。ただし、ラトビアで最も歴史のあるサーカスの一つ、「リガ・サーカス」は2018年7月1日までの猶予期間を設ける。

改正法が成立した当時、国会庁舎の外では動物愛護団体メンバーらが法案可決を喜んだ。

地元テレビ局がTwitterに投稿した国会前で法案審議を見守る人たちの写真

サーカスで動物に芸をさせることを禁ずる動きは世界各国で進んでいる。アメリカでは、約150年あった人気サーカス団が動物愛護団体の非難を受けてゾウの曲芸を中止。それが経営に響いて5月に廃業し、話題となった。

それ以外でもヨーロッパや南米などで次々と、動物をサーカスで使うことが禁止になっている。

一方、旧ソ連諸国ではサーカスの人気は高く、モスクワの「ボリショイサーカス」は日本でも有名だ。だが、近年、動物愛護団体が動物を使うことをやめるよう盛んに訴えるようになっており、ロシアの動物愛護団体「ビータ」によると、ウクライナやエストニアでも同様の動きがあるという。

▼ロサンゼルスのサーカスに抗議する団体の画像集が開きます

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