「くまのパディントン」作者、マイケル・ボンドさんが死去 売れ残りのぬいぐるみから生まれた人気シリーズ

パディントンが生まれたきっかけは、クリスマスイブに売れ残っていたぬいぐるみでした。

世界的な絵本「くまのパディントン」の作者、マイケル・ボンドさんが91歳で亡くなったと、出版社のハーパーコリンズが発表した。短期間の自宅療養をした後だったという。NHKによると、亡くなったのは6月27日。

パディントンは40カ国語以上に翻訳され、世界で3500万部以上販売された人気絵本。アニメや映画にもなった。

(PHOTOSHOT VIA GETTY IMAGES)

ボンドさんがパディントンを生み出すきっかけになったのは、1956年のクリスマスイブに出会ったクマのぬいぐるみだった。

BBCによると、ボンド氏はお店に売れ残っていたクマのぬいぐるみを可哀想に思い、妻へのプレゼントとして購入した。

当時ロンドンのパディントン駅の近くに住んでいたため、ぬいぐるみをパディントンと名付けたという。

その後、そのぬいぐるみを主人公にしたお話を書き始めたボンド氏。2年後の1958年に、最初のパディントンシリーズが出版された。

ボンドさんはパディントン以外にも200以上の絵本を執筆し、ねずみのサーズデーなどの人気のキャラクターを生み出した。

ボンドさんはかつて、自らの子供時代についてテレグラフにこう語っている。

「私は読書が大好きでした。そういった意味では孤独を愛する子供でした。いつも作家としての心を持っていたと思います。私は決してひとりではありませんでした」

「自分がつくったキャラクターが一緒にいるんです。道を歩いている時に、パディントンに道でばったり会ったとしても、驚きはしないでしょう。パディントンは私にとって、実在のキャラクターのように感じられる存在ですから」

SNSでは、ボンドさんとパディントンを追悼するコメントにあふれている。俳優で作家スティーブン・フライさんはこうツイートしている。

「マイケル・ボンドさんにお悔やみ申し上げます。彼は、パディントンと同じようにとても優しく、威厳があり、チャーミングで愛すべき人物でした。彼が残してくれたパディントンは、永遠に私たちとともにあります」

ハフポストUS版に掲載された記事を翻訳・加筆しました。

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