「自分は創造的」と感じる日本の若者、わずか8% グローバル平均を大きく下回る

同じ質問での比較で、アメリカは47%、イギリスは37%、オーストラリアは46%、ドイツは44%だった。グローバル平均は44%で、日本の子の数値が飛び抜けて低いことが明らかになった。

「自分は創造的」と感じる日本の若者は、わずか8%だったことが、アドビシステムズの調査で明らかになった

調査は「Z世代」と呼ばれる12歳〜18歳の子供たちを対象に、アメリカ、イギリス、オーストラリア、ドイツ、日本の各国で行われたもの。日本では500人の子どもと、教諭ら200人が対象になった。

調査の結果、日本のZ世代の子供たちの中で自らを「創造的だ」と回答した子はわずか8%だった。

同じ質問での比較で、アメリカは47%、イギリスは37%、オーストラリアは46%、ドイツは44%だった。グローバル平均は44%で、日本の子の数値が飛び抜けて低いことが明らかになった。

また、将来の仕事で「何らかの創作に携わっている」と考える割合は43%で、グローバル平均の78%に比べて低かった。

一方、日本では教師も同様に子どもたちが「創造的」だとは考えていないようだ。Z世代の生徒を「創造的」だと回答した日本の教師は2%だった。グローバル平均は27%で、こちらも大きく下回る結果になっている。

この結果に、慶應大の中村伊知哉教授は「暗澹たる気分になります」とコメントしている。

創造性を高める授業の、理想と現実

日本のZ世代も教師も、創造性を高めることが将来に必要ということは認識している。

教師は、Z世代にとって大切なこととして、「事実や歴史の暗記」(58%)よりも「インタラクティブなデジタルツールの活用」(72%)が大切だと考えている。

しかし、生徒への調査では実際に行っている学習法としては、85%が「事実や歴史の暗記」で、他の方法よりも大きく上回っていた。

将来に対しては「不安」

将来に対する不安感が他国よりも強い実態も明らかになっている。

「卒業後の将来を考えた際の気持ち」について、日本のZ世代は「不安な気持ち(53%)」「緊張した気持ち(36%)」が上位になっている。他国で上位になっている「ワクワクした気持ち」「自信のある気持ち」はそれぞれ低い値に留まっていた。

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