【閉会中審査】和泉洋人氏、前川氏呼んだ理由は「私の関心だった」 山本幸三氏は"加計ありき"否定「スピード感を重視」

学校法人「加計学園」の獣医学部新設などをめぐり、7月24日午前の衆院予算委員会で安倍晋三首相らが出席する閉会中審査が開かれた。
時事通信社

学校法人「加計学園」の獣医学部新設などをめぐり、衆院予算委員会で7月24日午後に開かれた安倍晋三首相らが出席する閉会中審査で、参考人招致された和泉洋人・首相補佐官は、前川喜平・前文部科学事務次官を呼び出した理由について「地方創生の担当でしたので、私の関心の一つであった」と説明した。

また山本幸三地方創生担当相も、獣医学部の新設は加計学園が前提だったとする疑惑に対して、「加計ありきでない。スピード感を重視した」と反論。宮本徹(共産)議員の質疑に対して答えた。

和泉氏は、2016月9月に前川氏を呼び出した際、国家戦略特区での獣医学部設置の特例について、文部科学省の対応を早くしてほしいと求めた。

内閣府が主導する制度にもかかわらず、首相官邸の和泉氏が関与した理由を宮本氏から問われると、「地方創生の担当でしたので、地方創生の一つの手段として国家戦略特区があると思っています。直接はこの業務は関与していませんが、そういう観点から私の関心で、今の状況をきき、全体としてスピード感を持って取り組むべきだと言ったわけです」と説明した。

この答弁に対して、「安倍首相と話し合いをしたり、意向を忖度したのではないか」と追及されたが、和泉氏は「そのようなことはありません」と否定した。

質疑は、加計学園の選定過程にも及んだ。宮本氏は、2016年11月にパブリックコメントで、「2018年度の開設」との条件が初めて公開されたと指摘。

その際に、「2018年の開設期限をなぜ切るのか、そもそも実現可能な大学が決まっており、形だけの手続きではないか」「準備期間が非常に短期間で、特定な案件に絞り込んだ恣意的な期間設定だ」といった意見が寄せられたことを紹介した。

山本氏は、こうした意見を把握していたことを認めた上で、「加計ありきという感覚で決めたわけではなく、スピード感を重視した」と、加計学園が前提だったとする疑惑を否定。「もっとも早く実現し、効果を検証できる案を考えるのが普通だ」と付け加えた。

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