『MERY』復活?DeNAと小学館が共同でデジタルメディア事業運営へ

全ての記事を新たなプロセスに則り作成し、新しい「MERY」の誕生を目指す。

2016年3月に発行された雑誌『MERY vol.01』の表紙。出版社・カエルム株式会社との共同で発刊された。

DeNAと小学館が3日、デジタルメディア事業を行う共同出資会社「株式会社MERY」を8日に設立することを発表した。女性向けファッション情報を中心とするデジタルメディア「MERY」を運営する。

両社は今年4月に新デジタルメディア事業を創出・運営することについて共同で検討を開始する基本合意書を締結。双方の知見を交換し合う形で検証作業を行っており、この日の設立発表に至った。資本金は6億5千万円(資本準備金含む)で、出資比率は小学館が66.66%、DeNAが33.34%。代表取締役社長は山岸博・小学館取締役副社長が務める。

「MERY」では、記事掲載に至るまでの作成、編集、校閲などのノウハウが必要な業務に関しては小学館が、システム構築やネット上のマーケティングなどのサポートはDeNAが中心となった体制を確立する。そのうえで、従来の「MERY」における運営体制を抜本的に刷新のうえ、全ての記事を新たなプロセスに則り作成し、新しい「MERY」の誕生を目指す。

なお、新しい「MERY」では、昨年12月の非公開化前の「MERY」の記事は一切使用しない。また、非公開化前に生じた諸問題については、引き続き前運営会社のペロリが対応していく。

DeNAは昨年12月、ヘルスケア情報キュレーションサイト「WELQ(ウェルク)」の無断引用や事実誤認の指摘に端を発した問題で、「MERY」など展開していた全10媒体を非公開化。今年3月に第三者委員会による全276ページの調査報告書を公開し、昨年11月時点で記事の画像472万件中、74万件の画像で正当な権限なく画像の複製を行った複製権侵害の疑いがあることを明かした。

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