日大豊山高校の3年男子が合宿中に八海山で滑落死 登山計画を教諭ら申請せず

八海山の登山道で日大豊山高校3年の男子生徒が滑落死した事故で、部活の合宿中に行った登山の計画を学校側が把握していなかったことが同校への取材でわかった。

登山計画、教諭ら申請せず 新潟・八海山の高3滑落死

新潟県南魚沼市の八海山(標高1778メートル)の登山道で7月31日、日大豊山高校(東京都文京区)の3年の男子生徒が滑落死した事故で、部活の合宿中に行った登山の計画を学校側が把握していなかったことが10日、同校への取材でわかった。松井靖校長は「(学校の)管理体制に問題があったと認識している」と述べた。

男子生徒は地学部と物理部の合同合宿で、引率教諭とOB2人を含む計17人で八海山9合目の千本檜(ひのき)小屋に向かう途中、6合目付近で滑落した。同校によると、引率教諭が学校に提出した出張申請書には、7月30日から2泊3日で山麓(さんろく)のセミナーハウスに宿泊、31日にロープウェーで4合目まで上るとあった。登山をする計画は書かれていなかったという。

新潟県の登山の難易度を示す「山のグレーディング」で、八海山9合目を往復するルートは、日帰りでは最も体力を要し、登山経験も必要とされる。生徒らはスニーカーなどの軽装だったという。

同校は、合宿などの申請の際は詳しい行程を記すよう各部に通知。内部調査委員会を設置し、今回の事故の原因を調べるという。(武田啓亮)

(朝日新聞デジタル 2017年08月11日 23時07分)

関連ニュース
(朝日新聞社提供)

注目記事