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「盗撮カメラ・リベンジポルノ」保険が商品化? 業界大手の計画に批判の声も

「暴力問題を個人の問題へと変質してしまう」

2017年09月01日 16時12分 JST | 更新 2017年09月01日 16時21分 JST

韓国の大手保険会社が、盗撮カメラ・リベンジポルノなどのデジタル性犯罪被害を補償する商品の開発を検討していることがわかった。

一見、明るい知らせのように思える取り組みだ。一度、インターネット上に流出してしまったデータを削除するのは大変な労力と費用がかかる。いつ流出にさらされるのか怯えながら生活する心の負担は計り知れない。

しかし、この新しい保険の計画は批判を受けもしている。なぜだろうか?

8月31日付の「京郷新聞」によると、ある損害保険会社の関係者は「最近、盗撮カメラやリベンジポルノなどによる被害が増え、精神的な被害が生じている。対応にお金がかかるため、これを商品化できないかと担当部署で資料を収集している段階だ」と語った。

盗撮カメラやリベンジポルノによる精神的な被害を金銭的に補償したり、流布した記録を削除したりするのにかかる費用を支給する商品」を開発するため、同社の商品開発部がオンライン上の書き込みや写真を本人の代わりに削除する業者に問い合わせて協力を求めるなど、市場調査に乗り出したという。実際の商品開発にまでつながるかはまだ不透明だ。

「韓国性暴力相談所」のチェ・ジヨンさんは「保険に加入し、いつかあるかもしれない被害に備えるのは予防策とはいうけれど、結局、予防さえも被害者自らが費用を負担しながらしなければならないという結論につながる」とし、
「犯罪に対する予防と処罰は、国家レベルで行われなければならず、潜在的な被害者の不安をもとに収益を創出するのは非常に不適切だと思う」と話した。(京郷新聞 8月31日

性犯罪被害者を対象にした保険商品は、過去にもあった。

東部火災が2011年に「ストーキング安心保険」を販売したが反響を得られなかった。

2014年、朴槿恵政権時代に現代海上が「4大悪保険」(幸せを守る傷害保険)を通じて、(1)学校暴力(2)性暴力(3)家庭内暴力(4)不良食品(駄菓子)による被害を補償するとしたが、1件も売れないまま販売中止となった。

当時、女性団体は「4大悪補償保険」について「女性に対する暴力問題を個人の問題に変質させてしまう」と指摘した経緯がある。

朴槿恵政権が「安全と統合の社会」のために4大悪撲滅政策を推進してから2年ぶりに「4大悪」は民間保険の'商品'になった。
本団体は女性に対する暴力問題を個人の問題に変質させてしまう政府の行動に怒りと自愧感を感じる。
2014年7月1日、女性暴力被害者追悼および女性暴力の根絶に向けた共同行動
1年満期の消滅性保険であるこの商品(東部火災「ストーキング安心保険」)は、ストーカーが罰金以上の刑を言い渡されたり、検事が起訴をした場合、契約者に警護費用及び慰労金を支給し、
保険加入金額が200万ウォン以上の場合、被保険者が望めば、保険金を支給する代わりに、東部火災と連携した警護・警備専門会社のCAPS警護チームの警護サービスを受けられもする。
韓国金融新聞 2001年1月5日)
ハフポスト韓国版より翻訳・加筆しました。