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子供服の「男の子用・女の子用」ラベルを撤廃⇒大手デパートが絶賛されている

一方で「行き過ぎたポリコレ」の批判も。イギリスで大論争になっている。

2017年09月14日 13時09分 JST | 更新 2017年09月14日 13時09分 JST

恐竜の柄は男の子用の服、花柄は女の子用の服。こうした「常識」を覆す取り組みをイギリスの大手デパートが始め、多くの人に好意的に受け止められている。

デパートのチェーン「ジョン・ルイス」は、9月、子供服のラベルや店内の看板から「女の子用」「男の子用」の表記を削除した。これは大手小売業者で初めての試みだという。

また、ジョン・ルイスが発表した、ユニセックス(男女兼用)のベビー・幼児用のラインの中には、恐竜の柄のドレス、宇宙船のトップスなどが含まれていた。

賞賛の声が広がる

この発表に対して、多くの親や、子どものための活動家はTwitterなどで喜びと企業の姿勢への賞賛を表明した。ある保護者は「自分の娘が『男の子用』と書かれた服を買いたいと思うことを恥ずかしいと感じていた」ことをその理由に挙げた。逆の人もいた。

ジョン・ルイスのこのシステム変更により、子どもたちはどんなスタイルの服も快適に身につけることができ、選択肢が広がる効果があるだろう。

インディペンデントは、この取り組みが賞賛された背景には、8月末に「未来のサッカー選手の妻」と書かれた子供向けのピンク色の帽子が地方行政区が運営する公園で販売されていたことがネット上で広がり、多くの人の怒りを招いた事件があったと解説している。

イギリスのGAPは、2016年、男の子用の服を「小さな学者」と名付けて「君の未来はここからはじまる」。一方で、女の子用の服に「ソーシャル・バタフライ」と名付けて「遊び場で注目の的になる」と受け身的な表現をした広告を発表し、性差別的だとの批判を浴びて撤回している。

こうしたジェンダーステレオタイプを強化するような服が子供向けに販売される事態に、うんざりしていた多くの人々が、このデパートの変化を好意的に受け止めているという。

批判する人々も

一方で、深い怒りを表明する人々もいた。

政治評論家でタレントのピアース・モーガン氏は、「英国は正式に暴力行為を行っている」と宣言した。

また、ハフポストUK版によると、保守党のアンドリュー・ブリッジェン下院議員は、インタビューで「ジョン・ルイスはどんな理由でこの決定をしたのか。「男の子用」「女の子用」のラベルと看板は有益だ。それがなければ消費者が非常に混乱するかもしれない」と話した。さらに、「ポリティカル・コレクトネスは引き続き進んでいる。それが正しい方向に進むかどうかが議論のポイントだ。私は、6歳の男の子のためにドレスを買う顧客が多いとは思わない」と答えた。

ボイコットを呼びかける人々も現れたという。

「ステレオタイプを強化ではなく、選択肢や多様性を」

同社の子供用ウェアの責任者であるキャロライン・ベティス氏は、インディペンデントの取材に対して「私たちは、コレクション内で性別のステレオタイプを強化するのではなく、代わりに選択肢や多様性を提供したいと考えている」と話した。

子どもたちの服装やマーケティングからジェンダーのステレオタイプを取り除くことを目標にしている組織「Clothes Be Clothes」も声明を発表した。

声明では「ジョン・ルイスの試みは、子どもたちを『ジェンダー中立』にさせようとすることではない。すべての子どもを同じにすることではなく、すべての子どもが異なることを認めることだ。『男の子』『女の子』ではなく『子どもの服』を提供することで、子供は制限なしで自分自身になることができる」としている。

Twitter上では、こうした批判に対してさらに反論する人々の声も挙がっている。

ネットで中傷している人々は見失っているんじゃないの。誰もあなたの子どもがジェンダー中立だとは言ってない。恐竜のプリントがジェンダー中立的な服だと言ってるだけ。

ジョン・ルイスが子供服からジェンダーのタグを外したことをとてもうれしく思う。でも、大人用の恐竜ドレスはないの?