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『トットちゃん!』10月2日スタート 初めて明かされる“国境を越えた恋”の話も

徹子が生まれる前のある1日から、物語が始まります。

2017年10月01日 12時33分 JST | 更新 2017年10月01日 13時16分 JST

『やすらぎの郷』から一転、朝ドラ感のある『トットちゃん!』10・2スタート【記者コラム】

 テレビ朝日が4月改編でシニア世代に向けて新たに創設した帯ドラマ枠「帯ドラマ劇場」。第1弾として9月まで、倉本聰氏のオリジナルドラマ『やすらぎの郷』が放送され、その内容含めさまざまな反響を巻き起こした。10月2日からは第2弾『トットちゃん!』(月~金 後0:30~0:50)がスタートする。第1週5話分の試写を見たところ、NHKの連続テレビ小説を視聴する習慣がついている人にはとても見やすい作品なのではないか、と思った。シニア世代だけでなく、より幅広い年齢層が観て楽しめる作品になりそうな期待が湧いた。

 "朝ドラ感"は、福山雅治の主題歌とそのオープニング映像からも感じられた。主演の一人、松下奈緒が連続テレビ小説『ゲゲゲの女房』(2010年)でヒロインを演じた記憶が残っていたからか...。あるいは、黒柳徹子とその家族の軌跡を描くというモチーフがそう思わせたのかもしれない。

 『トットちゃん!』は、原案として「黒柳徹子」の名が堂々クレジットされ、戦後最大のベストセラーであり、これまで映像化されていなかった『窓ぎわのトットちゃん』の時代からもエピソードを抜粋。テレビ女優・一期生として活躍したNHK時代や、初めて明かされる"国境を越えた恋"まで、黒柳徹子の怒とうの半生を日々物語っていく。

 第1週は、徹子が生まれる前、両親さえ出会っていない、昭和4年11月、関東大震災から劇的な復興を遂げた東京で暮らす、井上家の朝からはじまる。井上家は、徹子の母、門山朝(松下)が音楽大学に通うため下宿していた叔父夫婦の家。まだ恋を知らない朝が、バイオリニストの黒柳守綱(山本耕史)と"最悪な出会い"から"駆け落ち"して結婚へと、展開していく。

 つい最近まで観ていた『やすらぎの郷』に比べると展開が早いと感じる人もいるかもしれない。『やすらぎの郷』は2クールで放送されたが、『トットちゃん!』は1クールの放送予定なのだ。かといって駆け足でエピソードを描いているわけでもなく、朝と守綱はもちろん、2人が結婚生活を送るアパート、乃木坂上倶楽部の住人たち、朝の実家などの人物描写も丁寧だと思った。1階で喫茶店を営んでいるシイナさん(小澤征悦)や画家の伊藤華子(高岡早紀)に、第1週からいいせりふを語らせている。

 両親から徹子に受け継がれていくDNAのようなもの、特に母親・朝のあらゆる困難を明るく大胆に乗り越えていく力強さ、といった"伝えたいこと"は、大下容子アナウンサーのナレーションを交えながらわかりやすく伝えようという意志も感じられた。ヒロインの挑戦と、それを取り巻く人間模様を描くのは朝ドラが得意とするところでもあるので、そんなところからも朝ドラぽさを感じたのかもしれない。

 これまでにも、徹子の母・朝の自伝エッセーをドラマ化した連続テレビ小説『チョッちゃん』(1987年)があり、昨年、やはりNHKで徹子の半生をドラマ化した『トットてれび』はまだ記憶に新しい。第1週の朝ドラぽさで間口を広げたその先で、今後、『トットちゃん!』はどう既存の作品とは違った新鮮さを生み出していくのか。切り札は、『トットちゃん!』ではじめて語られるという徹子の国境を超えた恋物語だろう。

 9月29日放送の『徹子の部屋』(テレビ朝日)では、ゲストの中尾ミエからドラマで描かれる恋について直球質問を受ける中、黒柳が「そういうの(恋愛エピソード)があったほうが視聴者の方も面白がってくれるんじゃないかと思って」といった主旨で答えていた。なんという視聴者ファースト。だいたい自分自身や親のことが3度もドラマ化されるなんて、"偉人"レベルだ。

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