北朝鮮が弾道ミサイルの発射準備か 発射台が複数地域で稼働

アメリカと韓国の合同軍事演習への対抗措置か
アメリカと韓国の合同軍事演習に参加する予定のアメリカの空母ロナルド・レーガン=10月9日、朝鮮半島南西
アメリカと韓国の合同軍事演習に参加する予定のアメリカの空母ロナルド・レーガン=10月9日、朝鮮半島南西
Handout . / Reuters

北朝鮮が、弾道ミサイルを載せた移動式発射台を複数地域で稼働させていることが明らかになった。東亜日報などが10月14日報じた。北朝鮮は、16日から朝鮮半島近海で予定されているアメリカと韓国の合同軍事演習に対抗して弾道ミサイルを発射する可能性がある。

東亜日報によると、移動式発射台の稼働が確認されたのは、平壌近くや平壌の北西にある平安北道地域。発射台は車両型で、格納庫を出て移動する様子がアメリカの偵察衛星で確認されているという。

アメリカと韓国の軍当局は、大陸間弾道ミサイル(ICBM)「火星(ファソン)14」か中長距離弾道ミサイル「火星12」、あるいは火星14を改良した「火星13」が搭載されている可能性があるとみている。

聯合ニュースによると、軍当局者が「アメリカの戦略爆撃機が9月に北朝鮮東方の国際空域を飛行して以降、北朝鮮の東海岸や内陸にある防空基地で地対空ミサイルが発射できるよう態勢が整っている」と指摘。北朝鮮側の警戒が強まっているとの認識を示した。

アメリカと韓国の合同軍事演習には、アメリカの原子力空母ロナルド・レーガンや、巡航ミサイル「トマホーク」を搭載できる原子力潜水艦なども参加する。演習に先立ち、トランプ大統領は8日、Twitterで以下のように発言した。

アメリカの歴代大統領とその政権は25年間にわたって北朝鮮と対話をし、合意のもとに巨額の資金を提供してきたが、それは有効ではなかった。インクも乾かぬうちに合意は破棄され、アメリカの交渉者は馬鹿にされた。残念だが、有効なのはたった一つしかない!

これに対し、北朝鮮側は朝鮮労働党機関紙の労働新聞でアメリカを非難。軍事的行動の可能性に触れる記事を相次いで掲載しており、再び緊張が高まっている。

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