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崔善姫氏とは? 「なぞの実力派通訳」から北朝鮮北米局長、世界が注目

様々な逸話に彩られた人物だ。

2017年10月22日 10時45分 JST | 更新 2017年10月22日 10時45分 JST

朝日新聞社提供
21日の昼食後の崔善姫北朝鮮外務省北米局長。午前とはバッジも変わっていた=李聖鎮撮影

「なぞの実力派通訳」から北朝鮮北米局長に 世界が注目

 モスクワで21日まで開かれた国際会議で、北朝鮮外務省の崔善姫(チェソンヒ)北米局長に注目が集まった。かつて「上司より偉い通訳」と呼ばれたほどの実力者。崔氏には、国際社会による制裁圧力を打ち破る期待がかけられているようだ。

 崔氏は2000年代初めから、6者協議や米朝協議などで「なぞの実力派通訳」として鳴らした。「6者協議首席代表を務めた金桂寛(キムゲグァン)氏の発言を勝手に意訳していた」「上司の李根(リグン)米州局長(当時)がエコノミーなのに、崔氏はビジネス席に搭乗した」など、様々な逸話に彩られた人物だ。

 21日も、午前の会議、昼食、午後の会議と、それぞれ異なる服装で登場。バッグや金日成(キムイルソン)・金正日(キムジョンイル)バッジも取り換え、ハイヒール姿で会場内を闊歩(かっぽ)した。あふれる報道陣を警戒。先導役が準備するまで会場に姿を現さず、質問には無表情でほとんど答えなかった。

 崔氏は平壌市の責任書記や首相を務めた高級官僚、崔永林(チェヨンリム)氏の養女。情報関係筋の一人は「崔永林氏と同クラスの高官の子どもでなければ、同氏の養女になれない」と語る。

 北朝鮮は10月の朝鮮労働党中央委員会総会で、李容浩(リヨンホ)外相を党政治局員に抜擢(ばってき)するなど、外交を重視したシフトを組んでいる。実力派の崔氏が活躍すれば、北朝鮮で軍や党よりも軽視されてきた外務省の地位が更に上がりそうだ。(モスクワ=牧野愛博)

(朝日新聞デジタル 2017年10月22日 09時10分)
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