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トミーヒルフィガー、車いすや義肢の人が着やすい洋服のデザインを始める

「ファッションはみんなのもの」。デザイナーが思いを形にしました。

2017年10月23日 18時11分 JST | 更新 2017年10月23日 18時26分 JST

ファッションは全ての人のためのもの。そう信じるデザイナーが大きな一歩を踏み出した。

人気ブランドのトミーヒルフィガーは10月19日、障害を持つ人たちのための洋服を販売するサイトを立ち上げた。同サイトではメンズ37点とレディース34点が紹介されている

TOMMY HILFIGER

車いすを利用している人や、義肢を使っている人、体を自由に動かせない人など、障害とともに生きる人は洋服の着脱が難しい時がある。

そこでトミーヒルフィガーは、ボタンをマグネット式にしたり、面ファスナーを使ったりするなど、着やすい工夫を洋服に加えた。ボトムスは義足でもはきやすいように足を入れる部分が大きくつくられ、片手でもしめやすいマグネット式のファスナーがつけられている。

同ブランドデザイナーのトミー・ヒルフィガー氏は、筋ジストロフィーの息子をもつ母親のミンディ・シャイアーさんとともに、障害をもつ子供のための洋服を2016年から作り始めた。今回それを大人にも拡充させた。

TOMMY HILFIGER

ヒルフィガー氏は、こういった取り組みをずっとやりたかったという。

今回の大人向けコレクションの立ち上げにあたり、「私のブランドのDNAは、ファッションを全ての人が楽しめる民主的なものにすることです。このコレクションは、そのDNAに基づいてつくられています。ファッションを、さまざまな障害を持つ人にとって力を与える存在にしていきたい」と同氏はコメントしている。

国勢調査によると、アメリカで障害を持つ人たちの数は2010年時点で5670万人。オンラインショッピングが広がったことで、障害をもった人が着やすい服は手に入りやすくなり、またこの問題に取り組む人たちも増えている。

たとえば、障害を持つ人たちがおしゃれを楽しめるための活動をしているNPO「オープン・スタイル・ラボ」は、車いすの人が着やすい洋服をつくるための展示会をこれまで4回主催している。一等に選ばれたデザインには、実際に作るための資金が提供された。

他にも、パーキンソン病を抱える夫がボタンをつけるのに苦戦しているのを知った女性が立ち上げた、マグネットで着脱できるシャツをつくるブランド「MagnaReady」もある。さらに、デニムブランド「ABL」がつくるのは、車いすを利用する人が着やすく、座った時に体を完全にカバーできるハイカットのデニムだ。

TOMMY HILFIGER

しかしこういった取り組みをする人やブランドの数は少なくて需要に追いついていない上、ヒルフィガーのような著名なデザイナーがデザインすることはほとんどない。

だからこそ今回のヒルフィガー氏の取り組みは、他のデザイナーにも影響を与える可能性があるという点で大きな意味をもつ。

ちなみにトミーヒルフィガー・ジャパンによると、日本ではこの障害を持つ人向けの洋服の販売は、今のところ決まっていない。

ハフポストUS版の記事を翻訳しました。