ジャニーズ事務所の商標権を侵害した疑いで「チケットキャンプ」運営会社を家宅捜索 ミクシィ子会社、事業一時停止に

「ジャニーズ」名称の無断使用で抗議を受けていた。
チケットキャンプ

コンサートなどのチケット転売を仲介する大手サイト「チケットキャンプ」は12月7日、転売サービスを一時停止することを発表した。期間は未定としている。

運営するフンザの親会社ミクシィは、フンザが商標法違反と不正競争防止法違反の疑いで警察の捜査を受けていることを公表。共同通信などによると、兵庫県警がジャニーズ事務所の商標権を侵害した疑いでフンザを家宅捜索している。

フンザが独自運営するジャニーズ事務所所属タレントの情報をまとめたサイト「ジャニーズ通信」が、事務所が持つ「ジャニーズ」などの商標を侵害した疑い。「ジャニーズ通信」は6日に公開を停止している。

ミクシィは捜査に全面的に協力し、近く、外部の弁護士を交えた調査委員会で事実関係の確認や原因の究明を進めるとしている。

チケットキャンプは高額転売の仲介も問題視されていた

チケットキャンプは7日から、新規の会員登録やチケット出品・リクエスト、購入の受付を停止している。また、既に出品されたチケットで、落札前のものについては、登録を削除したという。

同サイトではコンサート主催者側の規約に違反した高額での売買などが常習的に行われており、その手法が問題視されていた。近年では本人確認などの厳格化が進んでおり、転売サイトでの購入が判明した場合チケットを無効とするコンサート主催者も増えている。

ジャニーズ事務所はチケット販売にも抗議

また、チケットキャンプは2016年11月からアイドルグループ「嵐」のドームツアーのチケット取引手数料を一定期間無料にするという「ジャニーズ応援キャンペーン」を実施。これに対して、ジャニーズ側は同じ月に、名前を無断で使用されていることや、規約違反としている転売あっせん行為についてサイト上でチケットキャンプに対する抗議文を発表していた。

チケットキャンプ側は抗議を受けて、使用していたジャニーズのロゴなどを削除したが、キャンペーンは継続した。

ジャニーズ事務所がファンに対して行っている注意喚起
ジャニーズ事務所がファンに対して行っている注意喚起
ジャニーズ事務所

フンザは2013年に創業、2015年3月にミクシィが全株式を取得して子会社化した。取得金額は115億円。現在の会員数は300万人以上となっている。

注目記事