ジェンキンスさん死去、北朝鮮の拉致被害者・曽我ひとみさんの夫

77歳でした。
ジャカルタの国際空港で1年9カ月ぶりに再会した曽我ひとみさん(左)と、夫のジェンキンスさん撮影日:2004年07月09日
ジャカルタの国際空港で1年9カ月ぶりに再会した曽我ひとみさん(左)と、夫のジェンキンスさん撮影日:2004年07月09日
時事通信社

北朝鮮に拉致され、その後帰国した曽我ひとみさんの夫、チャールズ・ジェンキンスさんが12月11日亡くなったことをNHKなどが報じた。77歳だった。

ジェンキンスさんは1940年、アメリカ・ノースカロライナ州生まれ。

アメリカ陸軍に入隊し、在韓米軍に駐留。ベトナム戦争が拡大していた1965年、24歳で脱走し、北朝鮮軍に身柄を拘束された。、北朝鮮では軍学校で英語教師などの職を与えられていたという。1980年に北朝鮮政府の紹介で、拉致被害者の曽我ひとみさんと北朝鮮で出会い、結婚。2人の娘をもうけた。

日朝首脳会談で北朝鮮政府が拉致を公式に認めた2002年、ジェンキンスさんの消息も明らかにされた。同じ時期に暮らしていたタイ人やルーマニア人などの拉致被害者の存在について証言し、拉致問題を国際社会に対して広めた。

2004年に娘2人とともにインドネシアを経由して日本へ。在日米陸軍司令部のあるキャンプ座間(神奈川県)に出頭し、脱走などの罪で米軍の軍法会議を受けて禁錮30日間の判決を受けて服役。

その後は、帰国した曽我さんの住む新潟県佐渡市で暮らし、観光施設で働いていた。晩年は「佐渡米」PR活動などなど観光振興にも関わっていた。

時事通信社

2006年に回想録『告白』を出版している。

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