「飲酒後に異性の家に行っても、性関係の同意ではない」 ソウル高裁が判決

「被害者の意思に反したなら性暴力」。

韓国で、酒を飲み、自宅について来た女性に性的暴行を加えた容疑で、男性に実刑が言い渡された。韓国の新聞「毎日経済」の単独報道だ。

毎日経済によると、2016年6月、男性のA氏と彼の友人は飲み屋で女性のB氏一行と会った。一晩じゅう酒を飲んだ4人は、A氏の部屋に場所を変えて再び酒を飲み、A氏は寝ているB氏に性的暴行を加えた。

これに対する1審判決は寛大だった。裁判所は「理性的な判断ができず、衝動で犯行をおかした」とし、A氏に懲役2年、執行猶予3年を言い渡した。

しかし、控訴審での裁判所の判断は違った。ソウル高等裁判所は「酒の席をともにして、家までついて行ったとしても、暗黙に性関係に同意したと見ることはできない」とし、執行猶予なしに懲役1年6ヵ月の実刑を判決した。

■過去にも類似の判決

このような判決は初めてではない

2015年、別の事件で準強姦罪で起訴された被疑者が「同意の下にモーテルに行き、自らズボンのボタンを外してジッパーを下ろしたため、意識がある状態で性関係に同意したもの」と主張した。

それに対し、裁判所は「被害者がモーテルに行こうとの提案に消極的に同意したり、ズボンのボタンを外してジッパーを下ろした行動をしたとしても、これは飲酒状態で無意識にした行動と見なければならない」とし、被疑者の主張を受け入れなかった。

「被害者の意思に反したなら性暴力」という裁判所の判決が積み重なることによって、「酒に酔えば同意」という認識が定着するのはますます厳しいものと見られる。

ハフポスト韓国版から翻訳、編集しました。

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