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曾祖母からひ孫へ、4人の女性たちは同じウェディングドレスを受け継いできた

物語は、1932年に始まりました。

2017年12月15日 17時23分 JST | 更新 2017年12月15日 18時38分 JST
COURTESY OF MARTA PRIETTO OHARA

85年にわたって、一家の女性4人に大切に受け継がれてきた一枚のウェディングドレスがある。

物語は1932年、ロサンゼルスで結婚式を挙げたマリア・テレサ・モレノさんから始まった。

親戚から「グランデ」のニックネームで呼ばれていたマリアさんは、結婚式で着るウェディングドレスを自分で縫った。

COURTESY OF MARTA PRIETTO O'HARA
マリア・テレサ・モレノさんとマニュエル・モレノさん。1932年にロサンゼルスで結婚式を挙げた。

そのウェディングドレスは約50年後の1983年に、再び日の目を見ることになる。

グランデの孫のマータ・プリエット・オハラさんが自身の結婚式で、グランデのウェディングドレスを着ることにしたのだ。

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マータ・プリエット・オハラさんとケヴィン・オハラさんの結婚式。

その後1997年、マータさんの妹のエレナ・サリナスさんも、グランデのウェディングドレスでバージンロードを歩いた。

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エレナ・サリナスさんと夫のリック・サリナスさん

そして2017年9月、マータさんの娘でグランデのひ孫であるピラー・オハラ・キャソフさんが、4人目の花嫁としてグランデの長袖のウェディングドレスに腕を通した。

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曾祖母が縫ったウェディングドレスを着る、ピラー・オハラ・キャソフさん。

グランデは2009年に98歳で亡くなったので、ひ孫のピラーさんが結婚式で自分の縫ったウェディングドレスを着る姿を目にすることはできなかった。

「おばあちゃんは、ひ孫がウェディングドレスを着たいと言ったことを知ったら、ものすごく喜んだでしょう。泣いたかもしれません。考えるだけで胸が熱くなります」とマータさんは述べた。

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マータさんの結婚式。グランデ(左)とグランデの夫マニュエル・モレノさん(右)と一緒に撮影。グランデがこの時に着ているブラウスとスーツも、グランデ自身の手作り

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マータさんとグランデ

■グランデのウェディングドレスが、ひ孫に受け継がれるまで

グランデはメキシコからの移民で、腕のたつ裁縫師だった。オレンジ・カウンティ・レジスター紙によるとグランデは、デパートのショーウィンドーで見たウェディングドレスに一目惚れして、自分の結婚式で同じようなドレスを自分で縫うことにした。

グランデと夫のマニュエルさんの間には、息子ふたりと娘ふたりが生まれた。

娘のひとりアニータさんは、1957年にパブロ・プリエットさんと結婚。グランデは、娘にもウェディングドレスを手作りした。

アニータさんが、母自身が着たウェディングドレスを着ることはなかったが、彼女は小さな箱に入れて大切にとっておいた。

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アニータさんとパブロさんの結婚式。お互いの両親と一緒に撮影。

それから約20年の月日が流れた1983年、アニータさんの7人の子どものひとりであるマータさんが、高校生の時から付き合っているケヴィン・オハラさんと結婚することになった。

アニータさんは自分が結婚式で着たドレスを、マータさんにも着てもらおうと思ったのだが、ドレスはきちんと保存されていたにも関わらず、ダメージを受けていた上に大きな染みもついていた。結婚式で着るのは不可能だった。

そこでアニータさんはマータさんに、グランデのドレスを試してみないかと勧めた。

「ドレスは薄紙で包んでもおらず、箱に入っていただけだったのに、完璧な状態で保存されていました。私は生地を見ただけで、デザインも確認せずに『サイズがあえば、このドレスを着る』と言いました。その日のうち試着して、おばあちゃんのドレスに決めました」とマータさんは語った。

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マータさんとケヴィンさんは、カリフォルニア州タスチンの教会で結婚式を挙げた。

マータさんはドレスを、クリーム系のゴールド色で蝶々のような手触りで「誰かが着ていたら、思わず触りたくなってしまう」と表現する。

その後ドレスは、マータさんの一番下の妹エレナさん、そしてマータさんの娘のピラーさんに引き継がれる。

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マータさんが娘の結婚式で作ったポスター。これまでにウェディングドレスを着た4人の女性がうつっている。

ピラーさんはハフポストUS版に、「ドレスのことは知っていましたが、自分が婚約するまで自分ごととして考えたことはありませんでした。婚約した後、アニータおばあちゃんの家に言って、試着してみました。ウェディングドレスは私にぴったりで、直す必要は全くありませんでした」

「家族の歴史を受け継ぐドレスがあるのに、わざわざドレスショップに行って、縁もゆかりもないドレスを探す必要なんてあるでしょうか。私はこのドレスを着る運命だったのです」と語った。

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ピラーさんの結婚式。背中のVラインデザインは、母親のマータさんが結婚する時に手直ししたもの。

ピラーさんがドレスを着ると決めた後、アニータさんは1カ月かけて大切なドレスを託すクリーニング店を探した。

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満面の笑みで、歩くピラーさんとニックさん。

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ドレスはほとんど手を加えていないにも関わらず、4人の女性全員の体型にぴったりだった。一家に大切にされるべく生まれてきたドレスなのかもしれない。

今のところ、一家に結婚式の予定はなく、次に誰がこのドレスを着るか決まっていない。

ただ、マータさんの姪で15歳のデイジーさんと16歳のローラさんが、ドレスを着たいと言っている。

それまでドレスは、アニータさんのクローゼットの中で、箱に入って次の花嫁を待ち続けている。

ハフポストUS版の記事を翻訳しました。

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