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2018年01月02日 11時46分 JST | 更新 2018年01月03日 13時53分 JST

「焼き場に立つ少年」の写真、ローマ法王が配布を指示 長崎で1945年に撮影

裏に「戦争が生み出したもの」と言葉を記載するよう要請しました。

Max Rossi / Reuters

※本文中に遺体が映っている写真が含まれています。

ローマ法王フランシスコが、長崎原爆の被害者の姿を捉えた1945年の写真をカードに印刷し、配布するように指示したことが明らかになった。裏には「戦争が生み出したもの」という文言を記載することも要請したという。CNNなどが報じた。

CNNが掲載した写真には、幼くして死んだ弟を背負った少年が、火葬の順番を待っている姿が写っている。アメリカ海兵隊の従軍写真家ジョー・オドネル氏が、原爆が投下された直後の長崎で撮影した。

ローマ法王は、この写真をカードに印刷し、裏に「戦争が生み出したもの」という文言と、自身の署名「フランシス」を記載するよう要請。

短いキャプションで写真の内容などを説明しており、「幼い少年の悲しみはただ、血がにじんだ唇を噛みしめる仕草に表れている」と書かれている。

インディペンデントによると、写真を撮影したオドネル氏は、長崎と広島の原爆投下の惨劇を、4年間にわたって記録に残してきた。彼が撮影した写真は、バチカンの広報を通じて、毎年1月1日に祝われるカトリック教会による「世界平和の日」に先立って配布された。

バチカン専門家のジョン・アレン氏は12月30日、フランシスコ法王の行動について、自身のブログで次のようにつづっている。

「新年の(平和の日)を前に写真を公開するのは、法王の立場に何かを加えることではないが、いずれにせよ彼が特定の写真の配布を指示するのは初めてのことだ。これは法王が、こうしたメッセージを送ることが今特に重要であると考えている証だろう」

アレン氏はさらに、法王が以前から核兵器を非難したり、紛争が子どもたちにもたらす影響を強調したりしていたことも付け加えた。

ローマ法王は新年のスピーチで、メキシコとの国境に壁をつくろうしているトランプ米大統領を批判。移民の脅威を掻き立てた政治家は、暴力や人種差別を生み出していると警鐘を鳴らした。