「トランプの口は世界一汚いケツの穴だ」メキシコ元大統領、移民に関するトランプ氏の発言に怒り

トランプ氏は発言を否定しているようだが…。
Joshua Roberts / Reuters

アメリカのドナルド・トランプ大統領が1月11日、アメリカへの移民が多いハイチやエルサルバドル、アフリカ諸国を「Shithole(ケツの穴)みたいな国」と呼んだことに、反発が相次いでいる。

ワシントン・ポストによると、トランプ氏は移民制度に関して協議する会合で、「なぜハイチ人がもっと必要なんだ。追い出せ。どうして我々が、ケツの穴みたいな国から来た人々を抱えているんだ」と発言し、ノルウェーのような国からの移民の受け入れを奨励するように提案したという。こうした発言は、NBCニュースバズフィードニュースCNNも報じている。

トランプ氏に批判的なことで知られるメキシコのビセンテ・フォックス元大統領は1月11日、次のようにツイートした。

トランプの口は世界一汚いケツの穴だ。誰がアメリカに迎え入れられ、誰がそうでないのか、何の権限があってお前が決めるというのか。アメリカの偉大さは、多様性の上にある。自分自身も移民の子孫だということを忘れたのか、ドナルドよ?

アフリカ連合(AU)の広報担当者はAP通信に対し、「正直言って不安だ。多くのアフリカ人が奴隷としてアメリカに連れてこられた歴史的事実からみても、今回の発言はこれまで許されてきた言動からすると、とんでもないことだ」と語った。

国連人権高等弁務官事務所(UNHCR)のルパート・コルビル報道官は、「ショッキングで、恥ずべきものであり、普遍的な価値観に反するものだ」と記者団に語った。

トランプ氏は12日朝、Twitter上で一連の報道について否定するようなツイートを連発した。

幼少期にアメリカに到着した移民への延期措置 (DACA)に関する会合での私の発言は、確かにきついものだった。しかし、これは私の発言ではない。本当に残念なのは、おかしな提案が作られたことだ。これは、DACAの大きな後退だ!

ハイチが明らかに貧しくて問題を抱えた国だとは言ったが、ハイチの人たちに対して失礼な発言は一切していない。「彼らを追い出せ」などと決して言っていない。民主党員たちがねつ造したものだ。私は、ハイチ人と素晴らしい関係を築いている。これからは会議も録音したほうがいいな。残念だが、信用できない!

ワシントン・ポストによると、トランプ氏は11日、大統領執務室で新たな移民関連法案について、超党派の民主党のディック・ダービン、共和党のリンゼー・グラム両議員から説明を受けていた。

両議員は紛争や自然災害で母国からアメリカに避難した人々に在留資格を与える制度(TPS)について説明。トランプ氏はハイチやエルサルバドル、ニカラグア出身の人たちに対するTPSを打ち切ることを表明していたが、超党派議員の案では、年間5万人の中から抽選でグリーンカード(アメリカの永住権)を与える制度を打ち切るか変更することで、TPSを維持するとしている。

この会合に出席していた民主党のダービン議員は12日、ハフポストUS版の取材に対し、トランプ氏が「ケツの穴のような国」と発言したことを認めている。ダービン氏はまた、トランプ氏はアメリカは、現在アメリカに住んでいるハイチ人も「追い出すべきだ」と発言したと述べている。

ハフポストUS版より翻訳・加筆しました。

注目記事