お祝いのお返し「緑茶はダメ」ってホント? 老舗茶屋がバラエティ番組に反論

「風習は地域によりけりですよね」
写真はイメージ
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時事通信

三重県四日市の老舗茶屋が1月17日、次のようにツイートし、前夜に放送されたバラエティ番組での説明に反論した。

何があったのだろうか?

1月16日夜に放映された番組では、出演した「マナー講師」が、緑茶は「お祝いのお返しに送ってはいけない」ものだと紹介。「『緑茶』は、お葬式の時に手土産として使われることが多い。そのため、お葬式を連想し、縁起が悪い」などと解説した。

「お茶の川村園」4代目となる若社長・川村正道さんは、この説明に驚き、店で使っている「しおり」を紹介したのだという。

そこには次のように書かれている。

「昔からお茶は、いいことのしるしとしてお祝いごとに贈られてきました」

「茶の木の根は地中深く真直ぐに伸びてしっかり根をおろし、簡単には抜けません。婚家にしっかり根付くようにという意味がお茶にこめられ、縁起ものとして結納茶に使う習慣があります」

川村社長はこう話す。

「緑茶を、お祝いのお返しにしてはいけないとは一概には言えません。風習は地域によりけりですよね。それなのに、全国ネットの番組で何の注釈もなしに、一般的な話としてダメだと言い切られていたので、違和感を覚えました」

「確かにお葬式の時に緑茶を...という話はあります。中には法事の際、緑茶をお供えして、法事が終わったらお持ち帰りいただくという地域もあるそうです。一方で、結納の品として送る地域もありますし、うちの店でも、結婚式のお返しなどでお茶を買われるお客様がたくさんいます」

川村園のツイートには、ユーザーたちから「(祝い事の)お返しに緑茶はうれしい」「緑茶が葬儀だけなんて聞いたこともない」といった反応が数多く寄せられていた。

「うちの地域でも、お祝い事で使ったらダメという話は聞いたことがありません。うちの店には、お祝い用の包装紙を用意しています。お茶は、お祝い事のお返し、お見舞いやそのお返し、快気祝い...いろんな形で使われています」

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