「あなたの体型は見本にならない」と雑誌掲載を拒否された女性モデルが訴えたこと

「すべての女性が自分を愛せる世の中に…」
ニーナ・アグダル(撮影=2015年5月18日)
Yves Herman / Reuters
ニーナ・アグダル(撮影=2015年5月18日)

下着ブランド「ヴィクトリアズ・シークレット」のショーへの出演や、レオナルド・ディカプリオと交際していたことで知られるデンマーク人モデル、ニーナ・アグダル。

彼女が1月12日にInstagramに投稿した写真が、話題を呼んでいる。

胸に手を当てたセミヌード写真を公開したニーナ。

数カ月前、信頼するクリエイティブチームとともに表紙の撮影をした雑誌の出版社から、撮った写真を掲載しないとメールで通告されたという。

メールには、写真はニーナの魅力を引き出せていないし、雑誌のターゲット層に合っていないと書かれていた。

また、「これでは"見本"にならないから」とも記されていた。

このメールの内容に、彼女は怒りを爆発させた。

"この業界が今なお持つ理不尽さにがっかりし、ぞっとしたわ。謝罪の言葉もなく「表紙と特集ページの掲載を見送る」なんて...そんなのあんまりじゃない!"

ニーナは、「痩せていることは、女性に求められる美しさ」という社会の風潮に警鐘を鳴らし、以下のように思いを綴った。

"私は、鍛えられたヘルシーな体型のモデルよ。16歳でこのクレイジーな世界に入って、不健康で満たされない食生活を経験したけど、今の状態にまで進化した自分の体を誇りに思ってる"

"これはファッション業界だけでなく、一般の多くの女性たちにも影響を与える問題。私は世の女性たちが自分の体を愛せるよう、意識を広めサポートしていくって決めたわ。互いを貶め合うのではなく、互いに高め合えるような道を、一緒に模索していきましょう"

この投稿に対してフォロワーからは、「声をあげてくれてありがとう」、「どんな産業においても、太っていることより痩せている方がいいという考えがあって、呆れるわ」といった共感の声が寄せられた。

ニーナは1月14日、Instagramに動画を投稿。ファンからのサポートに感謝の気持ちを述べた。

Nina Agdalさん(@ninaagdal)がシェアした投稿 -

これは始まりにすぎないけど、お互いを高め合える未来のために闘うって約束するわ。

自分の身体を肯定して、互いに愛し合いましょう

ニーナの投稿につけられた「#mybodymybusiness (私の身体は私の問題よ)」というハッシュタグ。ニーナに賛同する多くの女性がSNSでこのハッシュタグをつけた投稿をしている。

また類似のタグである「#mybodymychoice(私の身体は私が決める)」 というタグには、現在までに118,334件の投稿が集まっている。「自分の身体を受け入れ、愛そう」という動きが世界的なものになりつつあることがうかがえる。

現在ファッションや広告業界では、女性のありのままの姿を奨励する「ボディ・ポジティブ」のムーブメントが広がりを見せている。

2017年7月には、ぽっちゃり体型モデルが、スポーツ雑誌が主催した水着ショーのランウェイに登場し、会場を沸かせた。

ニーナも契約を結んでいるヴィクトリアズ・シークレットは、ショーツの場合はXSからXLまで幅広くサイズ展開している。しかし、広告塔であるモデルは痩せているモデルが多く、プラスサイズのモデルがいない。

2017年11月、このことに問題意識を持った27歳の女性が、「ヴィクトリアズ・シークレット」の広告と同じポーズで撮影した写真をInstagramに投稿し、反響を呼んだ。

「すべての女性が自分の身体を愛せる世の中にしたい」。ニーナが掲げた目標に期待したい。

lbo

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