HUFFPOST

ある日、ツイッターの何気ないやりとりに目が止まった。

「おいおいおいおい、DELL XPSの電源が死んだぞ。スリープから起動しようとしたがうんともすんとも言わん」

どうやら、PCの調子が良くないようだ。そのツイートには、こんな返信がついていた。

「フォロー外から失礼します。弊社製品についてご不便をおかけし申し訳ございません。DMでサービスタグを頂ければ、保証や構成を確認の上ご案内させていただきます」

送り主は「デル法人向けテクニカルサポート」(@DellCaresPRO_JP)。デルPCの調子が悪いという個人のつぶやきにわざわざ対応してくれるとは!神対応に驚いた。

こんなお役立ち情報も。寒さがPCに影響する場合もあるのだ。

「買いました!」「ありがとうございます」

このアカウントは日々、デルのPCにまつわるつぶやきに自ら絡みに行って、不具合の解消法などを伝えているようだ。

個人用、法人用、分け隔てなく対応している。パソコンメーカーでこのような対応は珍しい。ツイッターのやり取りだけで、実際に不具合が解消されたという人もいた。

「DellのPC買いました!」との写真付きのツイートには、こんな返信がついていた。

「こんにちは。この度は弊社製品をご購入いただき誠にありがとうございます。Twitterサポートもございますのでご不明点や気になること等ありましたらご利用いただけますと幸いです。どうぞよろしくお願いいたします」

「神対応」ツイッターの中の人は、宮崎にいた

デルは1984年、当時大学生だったマイケル・デルが、米国オースティンでPCの保守を行う会社として創業した。比較的安価なため、サポートは本国で、しかも英語でやりとりしなければならないのでは、というイメージがあった。

創業当時の写真

神対応の裏側について、実際にデルの担当者に聞いてみた。このアカウントは「デル 宮崎カスタマーセンター」が運営しているそうだ。宮崎市内にあり、約450人が勤める。そのうちサポートを担当しているのは約300人だ。

デル 宮崎カスタマーセンター

宮崎カスタマーセンターで働く450人は全員正社員。いかにデルが国内のサポートに力を入れているかがわかる。

デル 宮崎カスタマーセンター

ツイッターの「中の人」も宮崎カスタマーセンターの社員が担当している。ツイッター上で「SH」「IY」と表記している2人だ。ツイッターの運営方針や、ユーザーとのやりとりについて、「中の人」に聞いてみた。

「まずは困っているお客様を早い段階で解決に導きたい、という思いで、個人・法人を問わずこちらからお声掛けするようになりました」

ツイッターでの声掛けを始めて、「サポートに問い合わせをするべきかどうかわからなかったけど、ツイッターで声をかけてもらって問題解決につながった」といったユーザーの喜びの声が届くようになったという。

「中の人」はこう話す。

「私たちはお客様とデル社内の中間の立場でいることを心がけています。お客様には丁寧かつ堅苦しくなりすぎないようにしています。一方で、ツイッター上でのお客様の率直な意見をデル社内にフィードバックすることも、とても重要だと思っています」

なるほど、ユーザーの問題解決と製品の向上を大事に考えているということがわかる。

目指すは「ビジネスを止めないPC」。翌営業日に駆けつけ

デルのPCを社員向けに導入する日本企業が増えている。

デル 執行役員 クライアント・ソリューションズ統括本部クライアント製品本部長の田中源太郎氏(写真右)と、プロダクトグループ・プロダクトクオリティエンジニアリング カスタマークオリティマネージャーの小熊健明氏(写真左)に話を聞いた。

HUFFPOST JAPAN

デルは「ビジネスを止めないPC」であることを最優先に目指しているという。

仕事用PCに不具合があり、修理工場に送っている間、1週間以上も仕事が止まってしまった。そんな経験をした人も多いのではないだろうか。しかしデルの法人サポートは仕事を止めない。翌営業日にはエンジニアが駆けつけて来てくれるのだ。まさに「ビジネスを止めない」サポート体制だ。

なぜデルのPCが選ばれるのか。デルの体現する、これからのビジネス用PCの7つの"新常識"をお伝えしたい。

これからのビジネスPC 7つの"新常識"

1、企画開発、テスト、製造、販売、サポートまで一気通貫、シビアな自前主義

PCはたくさんの人の手を経て手元に届くものだ。メーカー、製造工場、販売店、サポート会社......。往々にしてそれぞれの主体は違う。しかしデルはPCメーカーかつ、直販の割合も大きく、サポートも自社で行っており、通底した思想が宿る。

一般的には商品開発段階でのテストを外注することが多いが、デルではすべて自社で行っている。例えば信頼性試験。キーボードにドリンクをこぼす、机から落とす......。ユーザーがどのように使うかを想定して、社内のラボで徹底的にテストをするという。

Dellの耐久性試験

例えば落としても起動する場合、テストとしてはクリアだ。しかしボディの角が割れたり欠けたりしていてはいけない。社内でやっているからこそ、テストの結果をシビアに受け止め、改良することができる。クリアするためではなく、結果を次に生かすためにテストをするのだ。

Dellのドロップテスト

販売やサポートも自社で担当することで、顧客の声を次の商品開発に活かしやすいという利点もある。

2、細かな部品にまで至るトレーサビリティ、固有の識別番号で徹底管理

デルはすべての製品に固有の識別番号を振っている。シリアルナンバーを設けているメーカーは他にもあるが、すべてのマシンがどのような構成になっているか、細かな部品レベルに到るまでデータベースで管理しているのはデルの強みだ。

ピースパーツID(PPID)

なぜ強みなのか。例えばバッテリー。同じ機種でも、複数社から納品を受けていることが多い。デルのデータベースでは、どのマシンにどの会社が何年に製造したバッテリーを積んでいるか、20桁の「ピースパーツID(PPID)」ですぐに判別できるようになっている。

万が一部品のリコールなどがあった場合、該当パーツを積んだPCを使っている顧客にピンポイントでアプローチすることができ、直ちに修理・交換を進めることができるのだ。

3、個人用と法人用のPCは別物。1日数十回の開け閉めに対応する法人用ノート

デルのPCは開発の最初の段階から個人用と法人用を分けて設計・デザインしている。

そういえば、ビジネス用のPCの使い方と、自宅の私的なPCの使い方は全然違う。同じノートPCでも、個人用は自宅に置いておいて使う場合が比較的多いが、仕事で使うノートPCは、開け閉めの回数からして圧倒的に多くなる。

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デスクから会議室に移動したり、外回りに持ち出したり、自宅に持ち帰ったり。多い人になると、開け閉めは1日に数十回にもなる。

デルの法人向けPCは、ディスプレイとキーボード部分を繋げるヒンジの強度や、電源ボタンの強度、キーボードの強度や打感など、ビジネス用途に適した耐久性と堅牢性にこだわっている。同じPCでも、個人向けと企業向けのPCは、実はまったく別物なのだ。

ハード面だけではない。かなりの頻度で必要になるソフトウェアのアップデート。自宅のPCなら1台のみのアップデートで済むが、会社単位なら一気に数千台の更新が訪れる。

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個人向けPC以上に、法人向けPCは管理性の高さも求められるのだ。

4、同じ機種を数千台一括購入、はもう古い?社員の働き方改革にデルのPC

デルと他の多くのメーカーの違いは、法人向けに多くの専用機種を用意していることだ。法人用だけでも、用途別に数多くの機種を用意している。他のPCメーカーに比べて、その多様さは圧倒的だ。

Dellの法人用PCラインナップ

以前は「15インチのノートパソコン」といった、同機種を社内で一括購入した方が管理しやすい、という例が多かった。

オフィス内勤、工場勤務、営業、リモートワーク......。近年、働き方改革が進み、同じ会社のビジネス用PCでも、社員それぞれの仕事内容や環境に合った、最適なカタチのPCを選ぶケースが増えているという。

社を挙げて自社も働き方改革に取り組むデルでは、様々なワークスタイルを想定したPCを展開している。作業内容やスクリーンサイズ、持ち運びの多寡で、携帯性、高耐久性、処理能力などが異なる多様な機種からフィットするものを選ぶことができる。

デルのノートPCの中には、同じ大きさでもディスプレイのフレームを狭くし、コンパクトな本体に一回り大きいサイズのディスプレイを搭載した機種もある。この数年、大画面化の流れをリードしてきたのはデルだ。

5、薄型軽量が全てじゃない。デルの法人用PCは、あえて1キロを切らない

ノートPCの薄型化、軽量化が進む。かつてに比べ、一般的に近年、ディスプレイのバックパネルがずいぶん薄くなった。

毎日ビジネスバッグに直接PCを入れて、満員電車に乗る。そんな人も多いのではないだろうか。ぎゅうぎゅうの車内で、知らず知らずのうちに破損していた......。そんなことにならないために、デルのノートPCはバックパネルの堅牢性を重視している。

Dellビジネス用PCのバックパネル。堅牢性にこだわる

1キロを切る、0.9キロのノートPCを製造することはできる。しかしビジネスユーザーの本当のニーズを知っているからこそ、1.1キロのPCをつくる。こだわりのジャッジだ。

6、「カタログのスペックと実際が同じ」と驚かれるも、Dellでは普通

カスタマー企業の担当者より、「デルではカタログで謳っているスペックと実際の商品のスペックが違わない。正直ですよね」というフィードバックがよくあるという。

例えばバッテリーの駆動時間は、標準のディスプレイの輝度をどの程度にしておくかに大きく左右される。標準の輝度を暗くしておくほどカタログ上の駆動時間を伸ばすことができるが、デルでは画面のクリアさ、見やすさを重視して標準の輝度を設定している。

一事が万事、現実的なユーザーの使用イメージを重視しているため、「カタログと同じ」と評価されるのだ。

バッテリーの消費が多いディスプレイについては、今年1月のCES(家電見本市)で、業界で初めて圧倒的な省電力を実現した液晶パネルを採用したモデルを発表した。

New Latitude

プレミアム素材を随所に採用したノートPC「New Latitude」はオプションの新しい省エネ型パネルを採用すれば、バッテリ持続時間がさらに延びる。

7、150以上の国でサポート。グローバルを目指す企業は、世界のPCを

デルのPC出荷台数は世界第3位。日本企業の海外進出が相次ぎ、導入が増えているという。海外拠点が増えてきて、「国内と海外、同じパソコンを使いたい」というニーズが高まっているためだ。

デルのインターナショナルサポートは150ヶ国以上で行っている。デルの日本法人を通じて海外分も一括で購入でき、サポートも受けられる。日本に持ち帰って修理せずとも、現地で修理対応可能だ。

Getty Images/iStockphoto

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PCの選び方を見直す新たな発見があったのではないだろうか。

「外資系の安価なPC」のイメージを覆し、デルが世界基準でさらなる進化を続ける理由は、アナログ的とも言えるものづくりへのこだわりにあったのだ。