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2018年01月25日 10時36分 JST | 更新 2018年01月25日 13時13分 JST

性的暴行罪で禁錮175年、米体操チームの元医師に。女性たちが実名で被害告発、裁判官が怒りの判決

ロズマリー・アキリーナ判事「私はいま、事実上の死刑執行令状に署名した」

JEFF KOWALSKY via Getty Images
最長で禁錮175年の有罪判決を受けたアメリカ体操代表チームの元スポーツ医師ラリー・ナッソー被告

アメリカ・ミシガン州の地方裁判所は1月24日、未成年を含む女性7人に治療と称して性的暴行を加えた罪で、アメリカ体操代表チームの元スポーツ医師ラリー・ナッソー被告(54)に最長で禁錮175年の有罪判決を言い渡した。

ナッソー被告はミシガン州立大学に勤務し、複数回のオリンピックに同行。17年間にわたって、未成年を含む女子体操選手ら7人に性的暴行を加えた罪に問われていた。

ロズマリー・アキリーナ判事は、ナッソー被告が医師という尊敬される立場を利用して少女たちを虐待していたと指摘。「二度と刑務所の外に出る資格はない」「私はいま、事実上の死刑執行令状に署名した」として、禁錮40年から175年の有罪判決を言い渡した

一連の公判では、ロンドン・オリンピック金メダリストのアリー・レイズマンさんなどが実名で出廷。のべ156人の女性がナッソー被告の犯行の様子を証言した。

Brendan McDermid / Reuters
証言するアリー・レイズマンさん。

ナッソー被告は「これまでの行いに対して、どう伝えればよいか言葉が見つからない」「被害者の皆さんの言葉を一生忘れません」と謝罪の言葉を述べた。

アメリカでは、ハリウッド女優らが大物プロデューサーのセクハラ行為を告発したことに端を発する社会的なムーブメント「#MeToo」が続いており、今回の公判も注目を集めた。

■ロンドン五輪金メダリスト「勇気ある人たちに支援を」

判決の前日、アメリカ体操連盟の理事3人が、一連の問題の責任を取って辞任した。アメリカ・オリンピック委員会のスコット・ブラックムンCOOも、ナッソー被告による性的暴行について声明を発表した。

ブラックムン氏は「最悪のことだった。すべての被害者に、想像もできないほどの迷惑をおかけしました」「スポーツ選手の夢を追いかけるための安全な機会がなかったことを、申し訳なく思います」とし、十分な被害防止策を講じられなかったことを謝罪した

これに対しレイズマンさんは、アメリカオリンピック委員会とアメリカ体操連盟のこれまでの対応を自身のTwitterで批判した。

「あたかも問題に取り組んでいるかのように、臆面もなく体操連盟の何人かが辞任したと発表した」「彼らは、この混乱における自らの役割をまだ認識していない。彼らの中では、説明責任が存在していない。まるで私たちが虐待などされなかったかのように」と厳しい言葉で非難した。

その上で、「体操連盟は、勇気ある人たちへの支援に取り組む必要がある」「オリンピック委員会は『勇気ある人たちを尊重する』存在であっただろうか?いや、そうではなかった」 とした。