Sansan, Inc.

これまでのビジネスモデルが通用しない。何かがおかしい。

今、日本企業が軒並み変革を迫られている。長い停滞期を経て、転換期を迎えている。転換期には、いままでの考え方を見直し、新しい価値観を浸透させる仕掛けが必要だ。

あなたが築き上げた人脈は、誰のもの?

ビジネスは、人と人のつながりを通じて生まれ、成長していく。ハフポスト日本版では、ツイッターでこんなアンケートを行った。

結果は、「社員が仕事で築いた人脈は社員個人の財産だと思う」が約7割。「会社共有の財産だと思う」は約3割だった。人脈は、社員個人の資産と捉えている人が多いようだ。

人脈は、企業の力なり

ここ数年、「人脈」に対する考え方が転換期を迎えている。これから、企業は社員の人脈をどう捉えるべきなのか。

個人がSNS上で人脈を広げたり、仕事でつながった人とSNSでつながってやりとりをしたりすることは、もはや日常だ。人脈は力なり。「私だけがこの人とつながっている」ということが自身の強みだ。そう考えている人も多いのではないだろうか。

一方で、社員の人脈を企業の資産として、社内で管理・共有することが可能になるサービスを導入する企業が増えている 。「社員が築いた人脈、人間関係を全社的に共有して、会社全体で効果的に活用しよう」という動きだ。

この流れを加速させたのが「Sansan」。2007年のサービス開始から10年、現在は6000社以上の企業が利用する、法人向けクラウド名刺管理サービスだ。訪問先などで交換した名刺を専用のスキャナーやスマートフォンでスキャンするだけでデータ化し、全社員で共有することができる。

Sansanホームページより

新聞社の危機感、変革のツール

企業として人脈の捉え方を改め、事業活動を進化させようとしている事例を紹介したい。

メディア業は、人脈に大きく依存する。今や、多くのテレビ局、新聞社、出版社、ラジオ局など、メディア業界の各社が「Sansan」を利用しているが、2013年に導入した朝日新聞社は、メディアとしては早い方だった。

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朝日新聞東京本社

朝日新聞社にはメディア企業としての危機感があった。1879年(明治12年)創刊、紙の新聞発行で長年成長してきたが、2000年以降、新聞業界は急激なデジタル化、ウェブメディアやSNSの台頭などにより、方向転換を余儀なくされていた。

同社では2013年、新聞業の枠を超え、新しい事業の立ち上げや研究開発、投資などを担う「メディアラボ」を立ち上げた。メンバーは記者出身者、広告・販売などビジネス部門出身者に加え、エンジニアやデザイナーも。東京・築地の東京本社内だけでなく、渋谷にもイノベーション拠点としてオフィスを構え、これまで様々な新事業を手がけてきた。

朝日新聞社メディアラボホームページ

メディア、広告、IT、ベンチャー企業......。連日、多方面の人と意見交換をし、たくさんの名刺を持ち帰ってくるメンバーたち。「誰が誰とつながっているか、可視化して社員間で共有することでビジネスを加速させたい!」と変革を望む若手メンバーの声に応え、Sansanを導入することにした。

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名刺データをSansanに登録するためスキャンするメディアラボメンバー

名刺の重み、新聞記者の仕事

朝日新聞社の高田覚取締役(社長室長・メディアラボ担当)はこう語る。

新聞社に記者として入社した際に、「新聞記者は名刺一枚でどんな人にでも会える仕事だ」という話を聞きました。実際に入社して、名刺一枚で政治家や企業の方にも会っていただけて、名刺の重みを感じたものです。

新聞記者は人に信頼されて話を聞く仕事。人間関係を大切にするということを非常に重要に考えています。取材先から信頼していただくために、かつてはいただいた名刺を個人の資産として大事にし、みんなで共有することはしてきませんでした。

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高田取締役

名刺は、組織全体の資産に

朝日新聞社は来年で創刊140年という歴史を持ち、報道、ジャーナリズムを担う会社です。時代は変わり、ここ数年は「ともに考え、ともにつくる」「皆様の豊かな暮らしに役立つ総合メディア企業へ」という理念を打ち出し、紙の新聞発行だけではなく、新しいサービスや事業展開を模索しています。

もちろん取材源の秘匿は昔も今も変わらず重要なことです。一方で、企業として、個人がそれぞれで管理していた人脈の活用も含め、いろんな情報を共有していくよう、方向転換しました。

今、私は会社全体の経営を担い、新規事業開発の担当もしています。いただいた名刺やそれぞれが持つ人脈は、自分の資産として独占するのではなく、企業全体で活用すべき資産として管理し、共有していくことが大事だと感じています。

実際に、新規事業を検討しているメンバーが、「こういう分野の人にアクセスしたいな」と考えた時に、Sansanを通じて他の社員がつながっている人を紹介してもらい、新しい事業の知見を得たり、アドバイスを受けたりすることができるようになりました。

私自身、Sansanを導入する前はいちいち名刺ファイルをめくって名刺を探していましたが、今は名刺を頂いたらスキャンするようにしています。検索しやすくなり、非常に重宝しています。

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名刺をスキャンにかける高田取締役

Sansanの使い方は、至ってシンプルだ。

①名刺を専用のスキャナー、もしくはスマートフォンアプリでスキャンする。専用のスキャナーであれば、読み取る時間は一枚当たりわずか1秒程度。30枚ほど重ねて一気にスキャンできる。

②会社名や氏名、部署・役職、連絡先など、名刺上に記載された情報がSansanのサービス上に登録される(古い名刺が登録されていれば、情報が更新される)。

③パソコンやスマートフォンアプリから、自身だけでなく企業内の全メンバーが登録した名刺情報を閲覧、共有、活用できる。

つまり、ユーザーは名刺をスキャンするだけで良いのだ。Sansanを一度使えば、名刺や人脈の管理・共有がいかに楽になったかを実感することができる。

電話、経路検索、情報収集もSansanのアプリで

営業現場の社員は、どのようにSansanを活用しているのだろうか。導入して何が変わったのだろうか。朝日新聞社メディアビジネス局で紙面やデジタルの広告営業を担当する中村英一郎さんに話を聞いた。

中村さんは2007年に入社。百貨店や、ファッション業界の営業を担当している。多い日で一日5件のアポイントがあり、20枚もの名刺を持ち帰ることも。これまでの営業のキャリアで交換した名刺の枚数は、3000〜4000枚にも及ぶという。

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メディアビジネス局の中村さん

会社から貸与されているスマホにSansanのアプリを入れています。便利さに一度気づいてしまうと、使わないのは損だと思ってしまいますね。使えなくなると、本当に困ります。

例えば、展示会でお目にかかった方に改めてアポを取ってうかがうことになった場合、住所、電話番号、メールアドレスなどをSansanですぐに探せます。導入前は名刺の束からまず名刺を探すことからやっていたと思うと、すごくシンプルで便利になりました。

また、取引先でこれからつながりたい方や、これからお会いする方が、弊社の誰と接触しているかを検索することができるので、事前に社内で情報収集ができます。

電話の発信やメール送信もアプリからワンタッチででき、電話帳に登録する手間がなくなりました。Sansanのアプリから地図のアプリを立ち上げて、訪問先への経路検索もできます。

 
Sansanアプリのデモ画面

社員ごとに、これまでどのような方と名刺交換をしているのかを見ることもできるので、「この人はこういう業界、企業の方と接触しているのか」と今まで気が付かなかった人脈やつながりを知ることもできますね。

登録は名刺をスキャナーにまとめて通すだけなので、名刺の整理も随分楽になりました。

デジタルシフトしても、重要なのはアナログな人脈づくり

便利なのは、プレスリリース情報や人事情報、異動情報がすぐに通知されることです。年に10回ほど、お世話になっている方に祝電やお花をお送りする機会があります。Sansan導入前は、新聞で人事情報などに気を配っていたのですが、今は毎朝Sansanから情報が届くようになったので、以前に比べてスムーズにご挨拶できるようになりました。

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朝日新聞社はデジタルシフトが進み、紙の新聞広告だけでなくデジタル広告も積極的に売り出していますが、人と会って関係を作っていく、アナログな部分は変わっていません。そういうアナログな部分により注力することをSansanがサポートしてくれていると感じています。

導入担当者「社員の意識が変わった」

朝日新聞社でSansanを導入した理由について、メディアビジネス局の山下竜治・編成センター長はこう語る。

かつては、名刺は個人の所有物と考えられていました。人脈も個人の資産という考えが強く、自分が築いてきた人脈を他の人に共有するというのは、自分の強みを削いでしまうのではという根強い懸念がありました。

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山下センター長

「あの人を紹介したのは私。あの人と話をしたいなら私を通せ」という感覚の人も少なくなかったように思います。他者が自分の人脈とつながることを嫌がる人もいました。

昔から朝日新聞社には、新しいことをやってみようという社風があります。Sansanを導入した結果、それぞれが築いてきた人脈に対する社員の意識が大きく変わりつつあります。今では、多くの社員が、名刺情報を社内で共有した方が効率的に仕事を進められると考えるようになっています。

そして現場の社員以上に、管理職以上の社員や役員がSansanをしっかり活用することは、非常に大きなメリットがあると思っています。

もちろん弊社は報道機関なので記者は取材源を明かさない、また営業の人脈は取材で勝手に使わないという線引きをしっかりとしています。そのうえで、営業部門だけでなく、文化事業や教育事業の開発を担う部署や管理部門など、部署を超えてSansanで人脈を共有するようになりました。今後もその流れは加速すると思っています。

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名刺情報の共有が進み、一定の成果が得られたことで、各人が担当する案件やプロジェクトについても情報を可視化し、社内で共有しようと、新たなツールの導入検討も進んでいます。これもSansanの導入がきっかけになり、社員の意識が変わった結果だと思います。

私自身もいただいた名刺をすぐにスキャンにかけるよう、習慣づけています。一度お会いした方を再訪するときにSansanでその方の情報を改めて確認したり、初めての訪問先にうかがう前にSansanで情報を調べたり、多様な場面で役立っています。

社としてパーティーやイベントの案内状や挨拶状、年賀状を出す時に、名簿・リストの作成ツールとしてもSansanを活用しています。かつては都度エクセルで表を作って、確認のために社内でそのデータを回覧していましたが、Sansanで最新の情報に基づいたリストが簡単に作れるので、非常に便利になりました。

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紙からデジタルへ。

個人の管理からクラウドでの一括管理へ。

人脈は「個人のもの」から「企業の資産」へ。

名刺情報を一括管理することで人脈の活用を可能にし、企業や社員の意識に変化をもたらす。「Sansan」は若手から幹部まで、あらゆる社員の「人脈」を企業の資産へと変える、社内改革ツールでもある。

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