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2018年01月30日 14時23分 JST | 更新 2018年01月30日 14時23分 JST

15歳で強制不妊手術、 旧優生保護法の違憲性を問い初提訴 「国に人権踏みにじられた」

「出産という自己決定権を侵害」と主張。

Asahi
仙台地裁に入る原告側の弁護士と支援者たち=30日午前、仙台市青葉区、福留庸友撮影

不妊強制、違憲性問い初提訴「国に人権踏みにじられた」

 旧優生保護法のもと、知的障害を理由に同意なく不妊手術を強制され、救済措置も取られていないのは違法として、宮城県内の60代の女性が30日、国に慰謝料など1100万円を求める訴訟を仙台地裁に起こした。原告側によると、憲法が定める幸福追求権を奪ったとして優生保護法の違憲性を問う訴訟は全国で初めて。

 女性は幼い頃の麻酔治療の後遺症で知的障害が残り、15歳の時に県内の病院で卵管を縛る手術を受けさせられた。事前に国や県から説明を受けた記録は確認されていないという。

 訴状で原告は、不妊手術を強制する旧優生保護法について、「出産という自己決定権を侵害し、基本的人権を踏みにじるもので違憲」と指摘した上で、強制不妊手術被害を救済する補償制度を作ってこなかった点について、国家賠償法上の責任があると訴えた。

 優生保護法は1996年、「障害者差別にあたる」として母体保護法に改正され、不妊手術の規定は削除。原告側によると、国連の自由権規約委員会は98年、政府に「補償を受けるための必要な法的措置を取るよう」勧告。2004年の参議院厚生労働委員会で当時の厚労相も、補償の必要性を問われ、「今後どうしていくか考えていきたい」と答えていた。ただ国はその後、措置をとっておらず、原告は「国は漫然と放置してきた。当然過失がある」と主張している。

 厚労省は「訴状が届いていないので、コメントは差し控えたい」としている。(桑原紀彦)

(朝日新聞デジタル 2018年01月30日 13時41分)

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