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2018年02月02日 11時15分 JST

産経「在沖米兵が日本人救出」 → 県警と米軍「確認できず」

沖縄2紙が「報じない」のはおかしいと批判を展開していましたが…

産経「在沖米兵が日本人救出」 米軍「確認できず」

 沖縄県内で起きた交通事故をめぐり、産経新聞が「米兵が日本人を救出した」と伝え、米兵の行為を報じなかったとして地元紙の沖縄タイムスと琉球新報を「報道機関を名乗る資格はない」と批判した。これに対し、2紙は米海兵隊や県警への取材をもとに、産経の事実確認は不十分と指摘。誤った情報に基づいて沖縄メディアを批判した可能性が高いと反論している。朝日新聞の取材に対し、県警や米海兵隊は、米兵が救助行為をした事実は「確認できていない」と回答した。

 産経新聞はデジタル版「産経ニュース」で昨年12月9日、沖縄自動車道で同月1日に起きた車6台がからむ多重事故で「クラッシュした車から日本人を救助した在沖縄の米海兵隊曹長」が後続車にはねられ、意識不明の重体になったなどと伝える記事を配信した。こうした「真実」を報じない沖縄タイムスや琉球新報は「日本とその周辺地域の安全と安定のために日夜命がけで任務にあたる米軍への『敬意』を持ち得ないスタンス」が「無慈悲」で、「報道機関を名乗る資格はない。日本人として恥だ」などとも書いた。同月12日付の紙面でも「沖縄2紙は黙殺」との見出しで記事を掲載した。

 これに対し、琉球新報は1月30日付の紙面で、米海兵隊に取材したところ救助行為について否定したと伝えた。「産経は事故後一度も県警に取材していない」とし「事実確認が不十分なまま沖縄メディアを批判した可能性が高い」などと反論。沖縄タイムスも2月1日、同様の記事を載せた。

 朝日新聞の取材に対し、沖縄県警は「曹長が日本人を助けようとしていたことについては確認できていない」。米海兵隊も「(曹長が)救助行為をしたことについて、確認できていない」と回答した。

 産経新聞社広報部は1日、朝日新聞の取材に対し「取材に関することにはお答えしておりませんが、この件に関しては継続して取材を進めており、必要と判断した場合は記事化します」と答えた。

(朝日新聞デジタル 2018年02月02日 09時40分)

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