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2018年02月08日 11時15分 JST

北陸大雪の原因となった「JPCZ」とは?

今回はJPCZが福井県の上空に流れ込んだうえ、低気圧が停滞したために上空に居座る状態が続いた。

朝日新聞社
雪に覆われた福井市街。中央右にJR福井駅や県庁が見える=7日午後4時54分、福井市、朝日新聞社ヘリから、矢木隆晴撮影


北陸大雪、原因はJPCZと低気圧の停滞 8日も警戒を

 記録的な大雪に見舞われた北陸地方は、7日も交通機関や市民の暮らしへの影響が続いた。福井、石川、富山3県などによると、7日夕方までに3県で計3人が死亡、34人が重軽傷を負った。石川県から福井県にかけての国道8号では車両の立ち往生が24時間以上に及んだ。強い寒気の流入は8日も続き、断続的に雪が降る見込みとなっている。

 福井県は7日、大雪の影響で福井市内の男性(50)が6日に死亡していたと発表した。同県内での死者は2人になった。自宅駐車場の車の中で心肺停止の状態で見つかり、排気口の部分が雪に埋まっていたという。同県内では、雪下ろしや除雪中の事故が相次ぎ、重軽傷者は15人に上っている。石川県内でも除雪中の転倒などで13人が負傷した。

 また、7日午前8時20分ごろ、富山市の農道で、フォークリフトで除雪作業中の近くの男性会社員(49)が、農道脇の用水路に転落し、フォークリフトの下敷きになって死亡した。このほか、富山県内では7日までに6人がけがをした。

 新潟県でも6~7日、60~80代の男性計4人が除雪作業中に死亡した。

 福井県の国道8号では、6日から動けない車両が続出。7日昼には石川県加賀市から福井県坂井市の約20キロでトラックなど約1400台が立ち往生した。陸上自衛隊が除雪を進めたが、国土交通省によると、午後5時半時点で約1100台が残った。8日中に解消すると見込んでいる。

 7日午後5時現在の積雪量は福井市で144センチ、福井県越前市で105センチを記録し、それぞれ平年と比べて6・9倍、7・5倍になった。金沢市は79センチで平年の5・6倍、富山市は62センチで平年の2・5倍だったという。

 JR西日本金沢支社によると、特急サンダーバード(大阪―金沢)と特急しらさぎ(名古屋・米原―金沢)が終日運休し、8日も午前中は運休する。在来線は北陸線が敦賀―金沢間で7日の運行を中止。8日は朝から本数を通常の半分程度に減らして運行する。

 空の便は、7日に小松空港を発着する全便が欠航し、8日も午前中の欠航が決まった。

 北陸自動車道は福井県内の通行止めは7日朝までに解除されたが、石川、富山両県内の一部区間での通行止めが続いている。

 学校の休校も相次ぐ。7日は福井県内は小中学校182校や県立高校21校、石川県内は公立の小中高校計238校などのほか、富山県内も私立を含む計41校が休校となった。福井県内では、8日も小中学校196校が休校を予定し、9日についてもすでに116校が休校を見込んでいる。

 気象庁によると、今回の記録的な大雪は、日本海上で帯状になった雪雲が福井県の上空に停滞し、平年より強い寒気が雪雲の活動を強めたためだ。大陸から吹く北西の風が朝鮮半島北部の山脈で二手に分かれた後、日本海上で合流し、帯状になった雪雲が発生する。この「日本海寒帯気団収束帯(JPCZ)」はこれまでも日本海側を中心に大雪をもたらしてきた。

 今回はJPCZが福井県の上空に流れ込んだうえ、低気圧が停滞したために上空に居座る状態が続いた。さらに、北陸地方の上空約5千メートルには、平年を10度近く下回る零下39度以下の強い寒気があり、JPCZを活発化させたという。

 8日午後6時までの24時間の降雪量は福井、富山両県で最大40センチ、石川県で同25センチと予想されている。9日以降は冬型の気圧配置や寒気が次第に弱まるにつれ、雪雲の活動が収まっていく見通しという。

(朝日新聞デジタル 2018年02月07日 23時30分)

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