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北朝鮮、ミサイル発射台は運用可能に近い状態?SLBMの開発も着々と進行か

「日本は北朝鮮の核に対して過小評価する傾向がある」

2017年12月06日 13時29分 JST | 更新 2017年12月06日 13時57分 JST

 米軍およそ1万2000人と最新鋭のステルス戦闘機「F22」「F35」、グアムに配備されている戦略爆撃機「B-1B」など米韓合わせて約230機が参加し、過去最大規模となった米韓合同軍事演習「ビジラント・エース」。核やミサイル施設への攻撃能力を示し、北朝鮮をけん制する狙いがある。これに対し北朝鮮は強く反発、4日付の労働新聞では「戦争の雰囲気を鼓吹する無謀な挑発行動。絶え間ない挑発行動には、無慈悲な報復が行われることを心に銘ずべきだ」と威嚇している。

 北朝鮮の動向が注目される中、アメリカの北朝鮮研究グループ「38ノース」が北朝鮮西部にある造船所の衛星写真を公開した。先月3回にわたり撮影されたこれらの写真を分析すると、SLBM(潜水艦発射弾道ミサイル)の実験に使用される発射台が運用可能に近い状態であるととがわかり、これまでSLBM発射実験を繰り返してきたのは東部の新浦沖だけでなく、西部の南浦でも準備が進んでいることが判明した。

 北朝鮮のSLBMをめぐっては、一昨年の5月、「北極星1」の発射に成功したと報じられたのが最初で、去年の7、8月には新浦沖発射実験を行っているが、今年に入ってからはゼロだった。

 そもそもSLBMとは「Submarine-Launched Ballistic Missile」の略語で、地上から発射するのではなく、海中の潜水艦から発射することが出来るミサイルのこと。北朝鮮が開発を進めるSLBMの大きさは10mほどと言われており、先週発射されたICBM「火星15号」の半分くらいの大きさだ。小型のため飛距離は短くなるが、核弾頭を搭載することも可能だ。これまで北朝鮮が発射したミサイルは地上からの発射だったため、衛星などによる監視も可能だったが、潜水艦はまさに"隠れたミサイル発射基地"。監視や迎撃が難しく、国際社会の新たな脅威になると指摘されている。北朝鮮のSLBMについて、防衛省は射程1000km以上と推定している。

 北朝鮮がSLBM開発を進める意味について、静岡県立大学特任教授で軍事アナリストの小川和久氏は「報復核戦力と呼ばれていて、たとえば相手がICBMで先制攻撃をしかけようとしたら、海中のどこにいるかわからない潜水艦から報復することによって先制攻撃をされにくくし、抑止効果が高まる。北朝鮮がSLBMの開発を目指すのは、核を持とうとする国として当たり前の目標だ。去年の8月、北朝鮮の『北極星1』はそれなりの飛び方をした。それをもとにした『北極星2』を地上に配備して、今年2月12日に固体燃料で、しかも移動式発射装置の上に筒を立て、その中から高圧ガスでミサイルを打ち出して点火するというコールドローンチ方式を実験、近代的な弾道ミサイルに必要な条件を持っていることを示した」と話す。

 その上で「ただ、北朝鮮の場合、そうした運用は基本的にはできない。仮にアメリカと同等の原子力潜水艦を作りSLBMを搭載したとしても、変な動きをすれば陸海空からの監視があるので撃沈される。それを排除するだけの戦力は北朝鮮にはない。中国は1982年に潜水艦で利用する弾道ミサイルの開発に成功したが、原子力潜水艦の開発にずいぶん遅れが出たので、それを一気に陸上に配備して使用した」との見方を示し、さらにSLBMも含む核戦略としての完成までには「液体燃料から固定燃料にしてコールドローンチで飛ばせるようにし、移動式発射装置ももっと小回りが利くようにし、それを50発くらい備え、全てに核を積んで初めて近代的な意味での"実戦配備"となる。北朝鮮がそうなるまでには4、5年はかかる」と予測した。

 東京工業大学助教の澤田哲生氏は「長い間どこにいるかわからない深さで潜り続ける潜水艦は、技術的に原子力潜水艦になる。中国もそれらしいことをやり始めているはが、一隻あたり小型の原子炉を複数作らないといけない。さらに原子力潜水艦の稼働率は平均で6割7割くらい、複数を交代で運用しなければいけない。軍事的には一隻持っているだけではだめだ」と指摘。核・ミサイルの完成までには短く見ても3年以上はかかるとした。

 一方、CNNは米当局者の話として、北朝鮮の新型ミサイル「火星15」が大気圏に突入した際にバラバラに砕けたとみられることを明らかにした。この当局者は、誘導や再突入の技術的問題が明らかになったと指摘している。しかし、そこに搭載される核弾頭の開発は順調に進展を見せているようだ。小野寺防衛大臣は今月1日、「核兵器をミサイルに搭載するための小型化をすでに実現している可能性がある」と発言している。澤田氏は「その通りだと思う。日本は北朝鮮の核に対して過小評価する傾向がある。それに私は違うと言いたい。今年9月に行われた6回目の核実験は、典型的な小型の水爆システムだ。あれをさらにスリム化して軽量化するというのが次の段階だが、それも実はそんなに難しい話ではないという風にみている」と指摘した。(AbemaTV/『AbemaPrime』より)

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