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表に出づらいネット・SNS上のいじめ、米では17歳少女が開発した“投稿抑止アプリ”が奏功

海外の企業が作った「いじめ啓発CM」がネットで話題になっている。

2017年11月19日 13時15分 JST | 更新 2017年11月19日 13時15分 JST

Abema TIMES

海外の企業が作った「いじめ啓発CM」がネットで話題になっている。

舞台はアメリカ「バーガーキング」の店内。そこには、いじめにあっている高校生(ハイスクールジュニア)の姿が。

しかし、いじめられている"ジュニア"は彼だけではなく、店員が「ワッパージュニアセット」のハンバーガーを手で潰している。潰れたハンバーガーに気付いた客は作った店員にクレームをつけに行くが、上司も「これは単なる遊びだ」とクレームにとり合わない。

この動画、実はバーガーキングの企業CMだ。子ども(ハイスクールジュニア)とハンバーガー(ワッパージュニア)を引き合いに出し、店内に起きている"2つのいじめ"を目にした時、人々がどう動くのかを実験している。

95%の客が"潰されたハンバーガー"のためにクレームを入れたのに対し、"いじめられた子ども"のために声をあげた人はわずか12%にとどまった。

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客だけが実験であることを知らない状況で行われ、いじめられていた高校生に声をかけた男性は実験後、「誰も味方がいないと感じるのは本当に最悪です。私もいじめられた事があるので、もし見かけたら、私は何かしますし、そういう人が他にももっといると願っています」と話している。

アメリカでは毎年約30%の子どもがいじめにあう実情がある。毎年10月に「いじめ防止月間」として全国で展開され、個人や団体の呼びかけだけではなくバーガーキングとしてもいじめについて問題提起しようと動画を公開したという。公開されてから3週間で350万回再生されるなど注目を集めている。

そんななか、アメリカではいじめ問題への対応策として新たな動きも出ている。

ニューヨーク州の都市・ノーストナワンダで、いじめを行った子の親が250ドルの罰金か、刑務所へ入る新条例が10月から施行された。

子どもの中には、未成年は刑務所に行くことはないと理解していじめをする子どもが多く、抑止力を高めるために両親が子どもの行動に責任を負う形をとっている。

■表に出づらいネット・SNS上のいじめ

一方日本では、先月26日に文部科学省が発表した2016年度の「いじめ認知件数」は過去最多の32万件にのぼった。いじめが0件の学校はいまだ30%以上存在する。

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特に表に出てこないのが、ネットやSNS上でのいじめだ。24時間・365日被害にあうことで、被害者は逃げ場のない恐怖を感じる。

具体的には、「ウェブサイトの掲示板上での悪質な書き込み、SNSでの悪質な投稿」「本人にSNSやメールで直接悪口を送りつけたり、嫌がらせをしたりする」「グループSNS上での既読無視など仲間外れにする行為」「写真など個人情報の流出」などがある。

SNSのいじめ対策の現状について、ITジャーナリストの三上洋氏に話を聞いた。

SNSは「ストップ、ブロック、通報」機能を採用せざるを得ない現状で、いじめてくる人をブロックできる一見合理的な仕組みにも思えるが、「被害を事前に食い止めているわけではない」ことを指摘する。

また、ソーシャルメディアサイトが行っている対策は「事前防止の効力が低い」、主観的な部分が多いため「規制が難しい」ことをあげた。

そんななか、SNSによるいじめの解決策を考案したアメリカの高校生がいる。17歳のトリーシャ・プラブさんは、高校に通いながらネットいじめの撲滅活動を行っており、13歳の時にSNSを苦に自殺した少女のニュースを読んだことで、SNS上での"ヘイト投稿"を抑止するアプリ「Re Think」を開発した。

例えば、SNSなどで侮辱的な内容を投稿しようとすると、「Re Think!」「他人を不快にするメッセージを送る前にもう一度考え直してみない?」と考え直すような表示が出る。これにより、未成年の93%が投稿を思いとどまったという。

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トリーシャさんは『けやき坂アベニュー』(AbemaTV)の取材に応じてくれ、「25歳未満の脳は判断能力がまだ発達途中だと知り、未成年は大人に比べて行動する前に考えることや判断することができない。そのため、1回考え直すチャンスを与え、自分と向き合うことで大きな抑止になるのではと考え付いた」とアプリ開発の経緯を明かした。

(AbemaTV/『けやき坂アベニュー』より)

『けやき坂アベニュー』は毎週日曜日 12:00~13:30「AbemaNews」チャンネルにて放送!

(2017年11月19日「Abema TIMES」より転載)