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「海外で働くのが夢」の落とし穴。海外で働く前に考えておきたい5つのこと

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日本を離れて働く人が年々増えています。

外務省の統計「海外在留邦人数」によると、2015年には3ヶ月以上日本国外に長期滞在する邦人の数が過去最多となり、130万人を超えました。(1,317,078人・昭和43年統計開始以来最多)

日本国内でも働き方が多様化しているように、「海外就職」の形も多様化し、どんどん敷居が低くなってきています。

以前は情報も少なく「海外で働く=駐在員?」というイメージが強かったかもしれませんが、今では海外就職に特化したメディアや就職・転職エージェントも増え、新卒・中途を問わず現地の企業に直接応募することが簡単になりました。

一方、海外就職をした人の中には、行った後に「こんなはずじゃなかった」「海外で働くのが夢だったけど、思っていたのと違った」などと後悔する人もいるようです。

私自身アメリカでインターンをした後、新卒でフィリピンで就職したひとりですが、痛感したのは「海外で働くこと自体は、特に偉くも凄くもない」ということ。

この記事では筆者自身の反省や経験も踏まえつつ、海外就職で失敗しないために予め考えておきたいことをまとめました。
 
 

海外で働く前に考えておきたい5つのこと

 

1.なぜ海外で働きたいのか

 
私自身4年前までは、海外で働くことが「夢」でした。

その割に「なんでそんなに海外で働きたいの?」という問いには、恥ずかしながら「良い経験が得られそう」といった漠然とした憧れしか持っていなかったように思います。

「英語で働く経験をしたい」「日本のこういう部分がどうしても合わないから」など、人によって理由は異なるはず。

どういう環境であれば自分が得たい経験を得られそうか考えてみると良いかもしれません。

日本国内でもグローバルに展開されている企業さんは数多くありますし、国内の方が得たい経験が得られる可能性も十分あると思います。

 

2.どこの国で働くのか

 
「海外で働く」ということは、その国で生活をするということ。

「海外」という言葉は便利なので私もよく使ってしまいますが、実際とても広い言葉。

ドイツで働くのと、中国で働くのと、カンボジアで働くのとでは、全く別の経験になるでしょう。

生活環境や文化ひとつ取っても、あらゆる面で違いがあります。

●生活環境......食事面・衛生面・インフラ・治安 など

●文化......宗教・言語・国民性 など

自分の働きたい「海外」がどの辺りを指すのか、不安に思う点がないか、しっかり考えておくと「こんなはずじゃなかった」などの後悔が少しは生まれにくくなるはず。

特に治安の面は、知らずにいると取り返しのつかないことが起こりかねません。

私の知人の中にも、治安やトラブルに巻き込まれて大変な思いをした方や、帰国を決意した方もいます。

「何が起こり得るのか」をきちんと知り、対策を練っておくことは最低限不可欠。

外務省の海外安全ホームページの治安対策情報や犯罪の手口などは、どこに行くにせよ必ず事前にチェックした方が良いと思います。

3.自分は何ができるのか

スキルがなくても海外で働くことは十分可能です。

ただ自分にスキルがなければ、当然仕事の可能性の幅は狭まります。

良くも悪くも実力主義。

日本のように、ポテンシャルで採用し入社後に配属が決まる企業や、育ててくれる文化がある企業は珍しいと思います。

特に新卒の方の場合、自分の仕事内容で「これ日本でもできるし、誰でもできる仕事じゃん」などと落胆することがあるかもしれません。

その状態から抜けたいのであれば「自分に何が出来るか」を証明していく必要があります。

4.仕事内容・条件・職場の雰囲気にこだわりはあるか


海外の日系企業に就職した方から、「英語の仕事がしたかったのに、日本語の仕事ばかり回される」という話を聞いたことがあります。

同じ営業職でもクライアントが誰かによってコミュニケーション言語が違ったり、会社が日系か外資系かによって職場の雰囲気が大きく違ったり。

仕事内容面でこだわりや希望がある場合、イメージと大きな相違がないかは確認しておいた方が良いでしょう。

条件面においては、その国の物価に影響されることもあり、物価の安い場所では低くなる可能性も大いにあります。

ただ、物価の安い東南アジアの現地採用だからと言って必ずしも条件が悪いとは限りません。

企業側が欲しいスキルや経験を持っていると、日本で暮らす以上の待遇が出る場合もあれば、物価が安い国ならではのライフスタイルを得られることも。

「こういう働き方がしたい」と希望がある人ほど、「自分にそれができるだけのスキルがあるか」「条件にうまく合致した職場や職務内容はあるか」をしっかり見極める必要があると思います。

 

5.海外で働いた後のキャリアをどうするか


何年働く予定なのか、働いた後は日本に帰るのか、そのまま残るのか。もちろん現地に行ってみないと分からないことも沢山ありますし、結婚や出産などのライフステージが予期せず絡んでくることもあります。

予想できない点は現地に行ってからのお楽しみとして、その国・その会社で働くことを通して「何を得たいのか」「得た経験をどう次に繋げられそうか」を予め考えておくと、行ってから悩むことが減るかもしれません。

 

海外就職はあくまでひとつの選択肢


人には「合う・合わない」があります。

また、自分のスキルや仕事内容によって、同じ国でも得られる経験は変わります。

私自身は、それまで行ったこともなかったフィリピンに飛び出してみたことによって得られたことが多く、いわゆる結果オーライですが「出て良かった」と感じることも多々ありました。

ただ、大したスキルも経験もなかった状態で働くことにハンディキャップのようなものを感じたこともあれば、日本で働くのとは別の面でストレスやプレッシャーに悩まされたのも事実です。

海外で働くことを「夢」にするのではなく、海外就職だけに拘るのでもなく、より良い人生に繋げるための手段にできれば良いですね。

海外就職を考えている方の参考になれば幸いです。

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ライター
西山 七穂/Nanaho Nishiyama

香川県出身、東京大学法学部卒。サンフランシスコのbtraxでのインターンシップ後、フィリピン・セブ島の語学学校「NexSeed(ネクシード)」の立ち上げに参画し、2年半マネージャーとして勤務。週末はNPOセブンスピリットのボランティアとして、フィリピンの子どもたちに社交ダンスを教えていた。現在は、ライター・編集をしながら世界各国を旅して回っている。

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