カンボジア産の良質なハーブ製品を! 共感呼び、広がる販路

商品を扱っても良いと言ってくれるお店や会社があるのだろうか。つても何もない最初の頃は、ちゃんと売れるかどうか、心配でした。

こんにちは! カンボジア産ハーブ製品の製造販売会社Roselle Stones Khmerの西口です。

カギは高品質、商品コンセプト

私のバックグラウンドは国際開発で、10年ほど国際協力関係の仕事に従事していました。日本で会社勤めの経験はありますが、会社を経営するのはRoselle Stones Khmerが初めてです。

初回記事に書いたように、NGO時代の仕事がきっかけでハーブ事業が誕生したわけですが、それまでとは全くジャンルが異なる仕事を始めるにあたって、不安ももちろん感じていました。

製品を作っても、はたして売れるのだろうか。

商品を扱っても良いと言ってくれるお店や会社があるのだろうか。つても何もない最初の頃は、ちゃんと売れるかどうか、心配でした。

しかし実際に走りだすと、さまざまな方から声をかけていただきました。

オーガニック専門店のカンボジア人オーナーは、「カンボジア産の質の良い製品だからぜひ売りたい」と、販売場所を提供してくださいました。

▶オーガニック専門店に並ぶ商品

カンボジアで飲食店を経営する外国人オーナーは、「カンボジア産の品を安定して供給してくれる会社を探していた」と、取引きに応じてくださいました。

「商品のコンセプトが気に入った!」と、取引きの打診をくださるお店も少なからずあり、勇気づけられています。

北海道での展示即売会

日本でも、いくつかのご縁によって、当初の予定より早く日本での販売を始めることができました。2015年12月には、わが社初の日本での展示即売会を札幌で行いました。

大阪生まれの私にとって、未知の土地である北海道でこのようなイベントをさせていただくことになるとは、予想もしていませんでした。

▶札幌のイベントでの商品展示

カンボジア支援をするNGOで長年活動されてきた方が、イベントを取り仕切ってくださいました。

日本へ実際に商品を持ち込み、参加者の方々から忌憚のないご意見をどんどんいただけたことで、自分では気づかなかった改善点など、多くのアイディアがわき、有意義な訪問となりました。

「ビジネス一年生」の私にとって、手を引いていただく形での展示即売会でしたが、私たちをつないでくれたものは「カンボジアの良さを日本の人たちに知ってほしい」という共通の想いだったと思います。

▶札幌では猪俣聡子さん(モデル)と、なかのうづめさん(ミュージシャン)、塚本織江さん(心と身体のセラピスト)とのトークショーも

普及にはまだ課題も

カンボジア国内での販売に関しては、「カンボジア産のものを積極的に使いたい」と思っておられるお店や会社がたくさんある一方で、現実的な問題として、他国の同種製品に比べて価格面でハンディがあることも事実です。

いくらカンボジア産のものを使いたいと思ってくださるお店でも、他国からの輸入品に比べてカンボジア製品の価格が高いと、コストの問題からカンボジア製品に移行できません。

▶プノンペンのレストランで提供されている弊社製品を使ったハイビスカスティー

国によってはいろんな工程がオートメーション化されていて、コストがかなり低く抑えられています。

わが社は製造過程も手作業が多く、効率化によるコスト削減や生産量では太刀打ちできない差が生まれることもあります。

仕入れ価格を不当に下げることはもちろんしませんが、パートナー農家とも日々相談を重ね、生産コストを下げられる工夫を模索しています。

▶シェムリアップのショップでの商品陳列

「カンボジアで使われるハーブは、すべてカンボジア産のものにできるように、がんばろう!」という想いで、パートナー農家とこころをひとつにして、これからも試行錯誤を続けていきます。

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ライター

西口 三千恵/Michie Nishiguchi

2008年カンボジアに渡る。地方部の診療所の運営支援を通じ、運営資金創出のため、地元のリソースを活かしたハーブ製品製造を開始。その後小学校や診療所などの公共施設や若手農家との連携のもと、ハーブ製品製造販売に従事。2015年よりRoselle Stones Khmer Co., Ltd.を設立。代表取締役。

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