私が知らなかった世界 〜中国留学で気づいたこと・まとめ〜

以前の自分は井の中の蛙で、外の世界を知らないのに知った気でいたことに気がつきました。

こんにちは、shokoです。先日大学を卒業し、中国での留学生活が終わろうとしています。

会社を辞めて留学に来たわけですが、この留学生活を通してたくさんの気づきがありました。今思えば、以前の自分は井の中の蛙で、外の世界を知らないのに知った気でいたことに気がつきました。

留学を通して気づいたことや得たもの、そして失ったものについてお話します。

1.私が抱いていた世界への誤解

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こちら上海ではお年寄りや小さなお子さん連れには100%近くの確率で席が譲られ、階段ではスーツケースを運ぶのを知らないおじさんが手伝ってくれたり、また時刻表がないので待ち時間に知らない人同士で談笑したり、人と人の距離がとても近いと感じました。

私はよく、スターバックスで何も注文せず水筒持参で勉強していましたが、おそらくお金がない子だと思われたのか(笑)、「水は無料だから言ってね」と店員さんが声をかけてくれたりしました。

日本ではメディアの影響で、中国や中国人の印象はどうしても悪くなってしまうと思いますし、私も以前は「中国人はマナーが悪い」など勝手なイメージをもっていました。でも、中国に来てからは中国人の優しさに何度も助けられたことで、自分が情報におどらされていたことに気がつきました。

他にも、イスラム教徒の留学生と交流することで、イスラム教に対する勝手なイメージも変わりました。イスラム教徒たちはとても優しく、人を想いやる心をもった人たちです。テロを起こすのは過激派の一部だけの話であり、一般のイスラム教徒は平和を求め、テロが起こる度に胸を痛めています。そんなことも知らず、私は勝手にイスラム教へのイメージを作り上げていました。

知らないこと、知識もないのに勝手なイメージを抱いて生きてきた自分を恥ずかしく思いましたし、自分で自分の生きる世界を狭くしていたことに気づきました。これからはもっと学んで正しい知識を身につけていきたい、そしてなるべく自分の目で見て聞いて考えるようにしたいです。

2.自分の幸せを選択する勇気

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私は新卒で就職した会社を2年半で辞めました。「最近の若者は忍耐力がない」「ゆとり世代」など色んなことを言われますし、3年間続けられなかった自分を責めてしまうような時もあります。入社してから仕事が嫌いで苦痛でボロボロになるまで働きましたし、長く耐え続けることが正しいとも思っていました。

しかし、留学中に出会った友人たちは、「違う」「面白くない」と思ったら、就職して1ヶ月でも辞めます。「職場が合わないと感じても、とりあえず耐えてしばらく続けてみよう」といった発想はなく、何よりも自分の幸せを優先します。「石の上にも3年」という言葉や、日本では3年働かないと次の仕事を探すのは難しいと言われていることなどを他の国の留学生に話をすると、「3ヶ月じゃなくて3年!?」と、とても驚かれました。

色んな国の人々の考えを知ることで、私は今まで自分の幸せより、世間の目を気にして生きていたことを思い知らされました。これからの人生でもそのことを忘れず、「自分が幸せかどうか」を基準にして選択していきたいと感じています。

3.今を生きる

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私は幼い頃から塾や習い事に部活、大学では毎日バイトと忙しく過ごしてきました。就職してからは毎日残業して土日も家で仕事をしたりなど、私はずっと「今」を生きずに先のことばかり考えて生きてきたように思います。

中国では留学生はバイトもできないので、大学生の頃よりもゆとりのある留学生活を送ることができました。今と向き合って今を感じ、こんなにも時間にゆとりをもって生きたのは人生で初めてだったかもしれません。色んなことを考える時間があり、今まで知らなかった自分自身にも気づくことができました。

周囲の友人が順調に結婚していく中、会社を辞めて留学を決断することは周りと真逆のことをしているようで、留学中辛い時は彼女らを羨ましく思うこともありました。しかし、彼女たちはいつも私のことを羨ましいと言うので、人はみんな無い物ねだりなのかなと思います(笑)。

4.留学後に残ったものが今後大切にするべきもの

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こういった思い切った決断には、得たものもあれば失うものもあると思いますし、捨てるものがなければ得られるものもないと思っています。留学を決断してからまずは仕事を捨てて、収入を失いました。留学中は毎日節約して貧乏生活を送りましたが、それでも幸せでした。

海外に住むと日本に住んでいる人と疎遠になりがちですが、留学中辛い時に助けてくれたのは日本の友人たちでした。テレビ電話で話を聞いてくれたり励ましてくれたり、日本の友人や前職同期が頑張っていると私も励まされました。

この決断で失ったものは結局私には必要ないものだったのかなとも思いますし、留学後にも私の周りに残ってくれた人たちが、私がこれからの人生で大切にするべき人たちだと考えています。

留学では語学だけではなく、考え方、ものの捉え方、生き方を学びました。

もちろん、会社を辞めて留学したことは後悔していません。本当に留学して良かったです!

最後に

shoko

留学を検討する社会人の方に少しでも参考になればと願って、ABROADERSで記事を届けてまいりましたが、今回が最後の記事となります。

中国留学にまつわる様々な情報を発信してきましたが、私の記事が少しでも人の役に立てれば幸いです。

今まで読んでくださった方、本当にありがとうございました。

Ambassadorのプロフィール

shoko

1991年生まれ。小学生の頃から国際協力に興味をもち、高校時代タイでボランティア活動に参加。貧困はボランティアで解決できないことを目の当たりにし、雇用を生み出す方法を考え始める。大学時代は、京都でゲストハウス巡りや、東南アジアでのバックパック旅行を経験。卒業後は経営を学ぶために中小企業で2年半営業に従事。現在退職し、シンガポール就職を目指し上海留学中。おいしいもの、ファッション、美容、音楽が大好き。特技は思い立った瞬間に行動すること。

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