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「インフラの復興」から「心の復興」へ

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福島原発事故により多くの原発事故被災者の方々「2014年11月現在でおよそ2万4000人」を受け入れる都市になった福島県「いわき市」において、「原発事故による避難生活をされる方々」と「いわき市民の方々」との間に、共生していく上で様々な問題が起きています。


■ 原子力事故に関わる賠償額格差の不満が偏見へ

いわき市も原発事故当時大変な混乱状態にありました。いわき市北東部は福島第一原発から30km圏内に属します。当時、双葉郡の方々と同じ様に放射能不安を抱え避難生活を送られた方々もいます。双葉郡の方々との賠償の違いや待遇の違いへの不満が、同じ地域で暮らす故に、双葉郡から避難されている方々へ矛先が向いてしまっています。

これらの正しい矛先は国の「原子力損害賠償紛争審査会」が決めた基準とその基準内での賠償を行う東京電力です。

いわき市内に避難されている双葉郡の方々が心無い言葉を受ける事態にまでなっています。


■ 地域課題の解決へ

いわき青年会議所では2014年1月「心の復興推進委員会」が発足されました。
http://bit.ly/1rF7jJ5

「絆とともに共通の故郷(ふるさと)を作り上げよう」をモットーに「双葉郡から避難されている方々」と「いわき市民の方々」が共生していく上で起きている問題について話し合い、お互いが手をつなぎ、次世代の子供達へ「心豊かなふるさと」を創りあげる活動が続けられています。


■ いわき青年会議所の取り組み

(1)双葉郡の被害状況への視察
問題にあがった誤解や偏見の多くは、相互理解が足りていないことがあげられます。いわき青年会議所では 「双葉郡の方々の思いを学ぶため(原発事故被害の理解、意識すり合わせ)」、現在の避難区域への視察や福島第二原発への視察を行われました。

(2)問題を話し合う場の創出(心の復興推進座談会)
いわき市民の方々と双葉郡の方々との間に起きている問題は表面化しにくい問題です。偏見について触れることは「タブー視」されています。ですが問題解決の為に、議論する場が設けられました。第一回では企画メンバーを中心とした座談が行われ、第2回の座談会では一般の方も参加方式に変わり多くの議論が取り交わされました。第3回ではさらに「いわき市長」を迎え、行政と一般が議論する場になります。

2014-11-29-gazou1.jpg

(3)双葉郡の方々といわき市民の方々が交流する場の創出
12月6日~1月12日の間、「いわき光のさくらまつり」が開かれます。いわき市平駅前通りにある桜の木に「ピンクのイルミネーション」が飾られます。冬の夜空に桜の花を咲かせるイベントです。この桜は双葉郡富岡町夜ノ森地区の桜がイメージされたものです。

「このさくらのイルミネーションには、現在も避難を余儀なくされている双葉郡の皆さんとの共生、そして復興を願い一緒に歩んでいこうという願いが込められています。」(いわき光のさくらまつりHPより抜粋)
イベントの詳細はこちらになります。http://iwaki-jc.com/project/sakura

2014-11-29-gazou2.jpg



■ 心の復興推進委員会にかける思い

いわき青年会議所の今回の試みは、大変厳しい扱いづらい問題です。なぜあえてこのような取り組みに挑まれたのかお伺いしました。

2014-11-29-gazou3.jpg

いわき青年会議所「心の復興推進委員会」 委員長 野木和洋さん

「当青年会議所の理事長の奥さんは「大熊町」出身ですし、当委員会の常任理事も大熊町出身です。私達にとっても「双葉郡」は「ふるさと」です。決して他人事ではありません。出身地を隠して暮らすような異常な状況も生まれています。未来を担う子供達がふるさとにわだかまりを持ったまま大きくなっていいわけがない。「子供達の将来を守りたい」という思いが「心の復興推進委員会」発足に繋がっています」

「私たちの運動はいわき市に住むすべての人たちと共にあります。双葉郡に戻る方、戻らない方、戻れない方それぞれの支援を行政に働きかけていきます。良き隣人としてお互いに発展すべきですし、いわき市の方々が双葉郡に想いを馳せ、実際現地に足を運ぶこともやっていきたい」


■ 心の復興への取り組みは始まったばかり

原発事故により本来起きる必要がない「ゆがみ」が発生しています。しかしそれから目を背けるのではなく「これからの未来」に向かって誠実に動かれている方がいます。

復興とは数値にすることが困難です。インフラや経済が震災前の水準に戻ることだけが復興ではありません。その地域で暮らす方々が「こころ豊かに暮らせる状況」には長い年月がかかります。震災から3年8ヶ月が経ち始まったばかりの活動です。

よりよい浜通りの未来へと。

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