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「信州 善光寺」で「福島第一原子力発電所作業従事者安全祈願」が行われている理由

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「信州 善光寺」へ回向(*)の模様を取材してきました。日々行われている「福島第一原子力発電所作業従事者安全祈願」の模様を取材させていただくためです。

(*)回向:自分の行った善行や読経の功徳を他の人のさとりや願いのために回り向けること。転じて、亡くなった方の追善供養を行うこと

善光寺では東日本大震災直後から、「東日本大震災犠牲者供養」、「東日本大震災被災地復興祈願」、「福島第一原子力発電所作業従事者安全祈願」が毎日行われています。

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長い善光寺の歴史でも3年9カ月という長期間に渡り続けられた同一の回向は他に例がありません。それは未だ、東日本大震災からの復興は道半ばであるからです。

2013年4月〜5月にかけて、東京両国の回向院にて「東日本大震災復幸支縁善光寺出開帳両国回向院」が行われました。戦後初めて行われた今回の出開帳は、本来の出開帳の目的である「普段公開しない仏像などを公開することで、修繕費用を捻出すること」ではなく、東日本大震災の犠牲者を供養し被災地の復興を祈願して、集まった浄財を被災地支援にあてることを目的として開催されたものです。

その支援金の一部が福島第一原発で作業される作業員の方々への支援に使われたことは多くの方は知りません。

「Appreciate FUKUSHIMA Workers」を設立した当初、福島第一原発作業員の方々へ支援物資を送る活動を始めました。当時、それは東京電力が行うことであり被害者である私達がなぜやらなくてはいけないのかという厳しいご意見を頂きました。ですが私達は東京電力に労働環境改善責任があり、求めていくことが必要としつつ、誰もやりたがらない危険な作業を行う方々を支援することは間違いではない、むしろ日本で生きていく私達の安全を支える方々だからこそ、社会が支援することは必要だとの単純な思いから行動しました。

その活動にいち早くご理解を頂けたのは善光寺様でした。頂きました支援金は冬場の作業を支えるため、保温性の高い機能性インナーとして支援物資に変わりました。

今なお社会の多くの方が「福島第一原発問題」について「腫れ物に触る」ような立ち位置でいます、なぜいち早くご理解を頂けたか? その答えはとても当たり前のことでした。

善光寺は無宗派で誰にでも門戸を開いたお寺です。どのような思想をお持ちの方でもお参りできる場です。民衆にとって常に身近な存在であり、その心の拠り所となってきた長い歴史があります。そこで守られてきたのは分け隔てない救済であると言えます。故に国難に取り組む方を支援することは仏さまのみ心に叶った行いであると言うのです。


■東日本大震災の復興は道半ば

今回の取材にご対応頂きました「善光寺出開帳両国回向院」実行委員長で前寺務総長の若麻績敏隆さんのお言葉を紹介します。

東日本大震災に関わる問題の多くは、過去のものではなく、現在もなお継続中の出来事です。

被災地を遠く離れた私たちは、ともすると震災のことを忘れてしまいがちですが、震災は決して風化させてはいけませんし、私たち一人一人がそれぞれに出来る取り組みを続けることが必要です。

私たちが常に忘れてはならないのは、今現に福島第一原発で懸命に働かれる方々がいらっしゃるからこそ、日本の大多数の人たちが普通の生活を営めるのだということです。そして国の命運と、地球環境にとっても一大事である廃炉作業は、この先何十年と継続していかなくてはなりません。

果敢に国難事故に立ち向かい、復興への取り組みに精励する方々へ思いを馳せ、寄り添うことは、日本人として当たり前のことではないでしょうか。

今回の取材を通し、人が本来持つ「自己の都合」を捨て去り「他者の困難」に手を差し伸べる本質を学ばさせて頂きました。簡単な言葉を使うなら、「困っている方へ手を差し伸べることの当たり前」を学せていただきました。

いたずらに時間が過ぎ、被災地の復興(津波被害からの復興、地震からの復興、原発事故からの復興)は、あまりにも遅々としたものです。

その理由の根幹は「自己」に拘りすぎているように感じてなりません。

福島第一原発の廃炉作業に取り組む方々を支えることは、いち企業支援ではありません。私達の代わり国難災害現場に取り組んでいます。だからこそ、社会が支援することが必要ではないでしょうか。

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